「外構」とは住宅の周りにある門や柵、塀、カーポートなどの構造物のことで、エクステリアとは門や柵などの外構が組み合わさってできた空間や場所のことを指します。
なかでも、家の周りを囲う外構フェンスには様々な役割があり、近年防犯性を高めるために、外構フェンスを取り付けたいという声が増えてきています。
また、フェンスを取り付けることで、目隠しの役割も果たしてくれます。
そのフェンスにはどんな種類があり、費用はどの程度かかってくるのでしょうか、特徴をまとめていきましょう!
目次
目隠しフェンスを選ぶ際には、デザインだけではなく素材の特性も理解した上で、ご自宅に合った種類で、最も目隠し効果があるものを選ぶと良いでしょう。
耐久性はもちろんのこと、目隠しの役割を大いに果たしてくれます。
隙間がなく周囲からの視線を気にすることなく生活できます。
【メリット】
高い耐久性を誇るブロック塀は、火事や震災などが起きない限りは30年前後はメンテナンスなし
でも平気です。
隙間がなく、防犯性も高く人気です。
どんなデザインの家でもマッチするので好評なアルミ製。
横向き、縦向きライン、格子タイプ、ルーバータイプなどデザインも様々です。
耐久性が高く価格も比較的安いため、スタンダードな外構フェンスとして知られています。
【メリット】
木製のフェンスとは異なり、モルタルを固めたりするため、工事期間は多少長くなりますが、雨風を凌ぐ耐久性が高いため人気の素材となっています。
アルミ製のフェンスと比べて、衝撃を吸収してくれるスチール製フェンス。
軽くて丈夫、価格もリーズナブルということから、隣の家との境界柵などに使用する方が多くいます。
【メリット】
アルミ製フェンスよりも強いため、子どもの遊び場の周りの柵に使用することも多いです。
また、風通しや日当たりも抜群ですが、少し錆びやすい特徴があります。
定期的なメンテナンスがおすすめです。
ナチュラル風やカントリー調にしたい場合には、温かみがある優しい印象の木製フェンスがおすすめです。
レンガなどの天然素材と相性も良く、フェンスだけを設置したとしてもエクステリアの雰囲気を損ねることはありません。
【メリット】
基礎を地面に埋め込まないケースが多いため、DIYで木製フェンスを建て付けやすいことでしょう。
ただ、地面が不安定な場合では補修がいくたびも必要になるので、要注意です。
和風の家であれば、板垣や竹垣タイプを検討してみても良いでしょう。
自然素材や樹脂製の製品があるので、耐久性や値段を考えてライフスタイルに合ったものを選択しましょう。
【メリット】
景観が良いだけではなく、風通しがよく、涼しげな印象も与えてくれます。
目隠しフェンスを利用すると、外部からの視線を種類によっては完全にシャットダウンできることです。
不安なく洗濯物を干せるのは嬉しいですね。
また、フェンスがあれば通行人や隣人の視線を気にすることなく、プライベートな空間を満喫できるので、家で思う存分リラックスできます。
日当たりや風通しが悪くなることはデメリットと言えます。
圧迫感を覚える方もいらっしゃるかもしれませんし、日当たりや風通しが悪くなればカビやコケが繁殖しやすくなるため、外壁や住宅全体の寿命が短くなるおそれもあります。
一般的に、大人の目線から家の中を隠せる高さは180cm程度ですので、180cm〜200cm前後を目安として設置すると良いでしょう。
ブロック塀の上に設置するときは、二つを合わせた高さが180cm以上になるようにします。
ただし、隣接する家のフェンスやブロック塀との高さに合わせて見た目のバランスを良くすることも必要ですので、柔軟な選択をしましょう。
フェンスは、家の外から中が見えないようにすることが大前提ですが、素材や高さによっては圧迫感が出るので要注意です。
白や淡いベージュなど、なるべく明るい色のフェンスを選ぶと、重苦しくならないので、おうちの外観とのバランスを考えて選びましょう。
取り付ける位置や方角によって、家の中の採光や風通しを妨害してしまうことがあります。
通気性が良く、太陽の光をあまり遮らない形のものを選びましょう。
そこで注目されるのが竹垣。上述の通り、通気性が良く、夏は涼しげな印象を等与えてくれます。
外からの目隠しばかりに気を取られていては、家の中から庭や外を見た景色に支障が出てくる場合があります。
そこで大切なのがフェンスのデザインの選択です。
奇抜なカラーを選ぶと、かえって悪目立ちしてしまう可能性があります。家の外壁とのトータルコーディネートがおすすめです。
→1枚(幅1m前後)で5千~10万円程度。
家を取り囲む20m程度の取り付けの場合
→15〜60万円程度。
1スチール製のフェンス、2ウッドデッキに使うアルミメッシュのフェンスの順で安価です。
ウッド調のデザインのフェンスだと、本体だけでアルミメッシュの4倍以上の価格になることもあるので、価格帯の幅が広いことに要注意です。
ブロック塀の上にフェンスを建てる場合、コア抜き作業(ブロックの鉄筋を避けながら、フェンスの柱を入れるために穴をくり抜く作業)の費用が5~10万円前後プラスでかかる場合があります。
【費用】
CBブロック価格→1m2あたり約1万円
化粧ブロック価格→1m2あたり約1万5千円
解体撤去費→約4万5千〜5万円
コンクリート基礎費用→約1万2千〜3万円
耐久性に優れ、デザインも豊富なため、外構リフォームでは定番の素材です。
必ず支柱を埋め込むモルタルの固定基礎工事に1週間、組み立てや設置を含めると2週間程度の工期を見越しておきましょう。
【費用】
本体価格→1枚あたり約1〜3万円
柱の価格→1本あたり約2千円
支柱工事費→1ヶ所あたり約4千円
組み立て工事費→1枚あたり約5千円
(追加費用)
部材カット費用→約3千円
コンクリート打設費用→約1万円/1平方メートルあたり
例)全長6mのアルミ系フェンスを外構に設置する場合
本体価格→約3万円~10万円
柱の価格→約1万円/5ヶ所分
支柱工事費用→約2万円
組立費用→約2万円
合計→約8万円~15万円
木製フェンスの最大の特徴は、素朴で温かみのある見た目。エクステリアや家の美観を損ねず、幅広い価格帯の材料から選択可能です。
基礎を地面に埋め込む必要がないものが多く、比較的容易に設置を行うことができます。
【費用】
本体価格→約2万円
柱の価格→約4千円
支柱工事→約5千円
塗装工事→約2千円/1メートル
例)全長3.6mの目隠し用木製フェンスを外構に設置する場合
本体価格→約4万円
柱の価格→約2万円(3箇所分)
支柱工事費→約1万円
塗装費→約7千円
合計→約8万円
スチール線材を基調としたフェンスにも様々なデザインがあります。
開放感があり、風通しがよいことが特徴で、敷地内の植栽も引き立ててくれますね。
【費用】
1スパン(約2m)あたり→約5千円
工事費(地面に施工する工賃例)
基礎工事費→約5万円
取り付け費→約5万円
錆びて古くなったフェンスでも、基礎部分の耐久性に問題がなければ、フェンス表面の塗装をすると良いでしょう。
また、金属風の見た目から、全く違う色味を塗装すると、エクステリアの印象を大きく変えることもできます。
さらに、塗装にはフェンスの保護や錆び防止の効果もあるため、長持ちさせるためにも定期的に実施しましょう。
下地調整費→約1万5千円
養生費→約1万円
塗装費→約3~5万円
合計→約6~8万円
フェンスを塗装する場合は、塗装作業だけでなく、下地調整作業と周囲の養生作業が発生します。
フェンスの錆びや汚れ、古い塗料などの除去作業がそれにあたり、この工程がしっかり行われていることで、新しい塗料がフェンスに密着して、剥がれにくくなります。
工事の前には、障害物となりうるものはフェンス周辺から撤去し、工事当日の作業がスムーズになるよう心がけましょう。
DIYをお考えの方もいらっしゃると思いますが、このように前準備は塗装以上に繊細な作業を要しますので、業者への依頼も検討してみましょう。
購入から設置工事まですべてを自分で行えば、業者に依頼する半額程度で目隠しフェンスの取り付けが可能です。
ただし、DIYで設置する場合は多大な労力と工事期間、金銭的な負担が大きくなりますので、リスクを覚悟して行いましょう。
工事は業者に任せてフェンスだけ自分で行うこともできます。工事失敗のリスクを軽減できるため、安いフェンスを購入できるのであればおすすめの方法です。
ただし、フェンスの購入と工事がセットでプランの場合が多く、保証の有無などが大きく違ってきますので良くチェックしましょう。
プライバシーの保護や防犯上の役割を果たしてくれる目隠しフェンスを選ぶとき、圧迫感が出ないよう、採光・風通しも考慮することが大切です。
アルミやスチールなど、様々な素材がありますが、ご自身の希望のデザインにあったものをチョイスしましょう。
木目調や竹垣の場合はお家に居ながらにして自然を肌で感じられて癒されるデザインと言えるでしょう。
こだわりがあると費用が嵩む場合もありますので、DIYやフェンスの購入も一つの手ですが、リスクも考えてしっかりとご検討することをお勧めします。