戸建て住宅の外構スタイルには、オープン外構・クローズ外構・セミクローズ外構があります。その中でもクローズ外構は、最も家族のプライバシーを守れる外構スタイルとして人気です。また、家の周辺を囲むクローズ外構では、多くのアイテムを選択できるため、家の印象をおしゃれに演出しやすい点も特徴的でしょう。
しかし、これからクローズ外構を施工するにあたって、何に注意すればよいかわからず、困っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、クローズ外構をおしゃれに施工するポイントや、施工事例をご紹介します。おしゃれなクローズ外構に仕上げたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
クローズ外構とは、家の敷地と道路や隣家との境界線に、門扉や門柱、高い塀やフェンス、生け垣を設けた外構のことです。クローズ外構によってプライバシーを確保できるため、庭でくつろいだり、バーベキューやプールなどを楽しんだりする際、近隣や通行人の視線をしっかりとさえぎれます。また、クローズ外構は設置するアイテムが多いこともあり、工夫次第で家全体をおしゃれに演出できる点も特徴的です。
クローズ外構と、オープン外構・セミクローズ外構との違いは、外部からの視線の有無です。オープン外構とは、敷地の境界線にフェンスや塀を設けない外構スタイルを、セミクローズ外構とは敷地の一部にフェンスなどの目隠しを設けた外構スタイルを指します。セミクローズ外構の場合、リビング・浴室・寝室など、室内をみられたくない場所のみに塀やフェンスを設置し、ガレージや玄関などは開放的に設計されているのが特徴です。
おしゃれなクローズ外構を実現するためには、その特徴を知っておくことが大切です。ここでは、クローズ外構のメリット・デメリットについて、それぞれ詳しく解説していきます。
クローズ外構は、オープン外構・セミクローズ外構と異なり、敷地の内部と外部の境界線がはっきりしています。そんなクローズ外構には、以下4つのメリットがあります。
クローズ外構の最大のメリットは、外部からの視線を完全にさえぎり、家族のプライバシーを確実に守れる点です。近隣や通行人の視線を気にしなくて済むので、リラックスした格好のまま庭に出たり、下着などを天日干ししたりもできます。道路側でも高い塀やフェンスによって外から見えないようにすれば、おしゃれな大開口の窓などを設置し、開放感のある暮らしができるのも大きな利点です。
クローズ外構では、敷地の境界線に門扉や高い塀を設けるため、外部からの侵入リスクを下げられます。たとえばオープン外構だと、歩行者が敷地内だと気づかず、誤って通り過ぎることもがありますが、クローズ外構ならその心配もありません。
門扉を設置すれば、家族も配達員も敷地内に入るために門扉を通る必要があり、防犯性を高められます。また、高い塀によって不審者が敷地内を覗くことも難しくなるため、侵入の困難さを印象づけられます。
クローズ外構は敷地全体を囲むスタイルのため、子どもやペットの飛び出しを防げます。自宅の庭で子どもやペットを遊ばせたくても、オープン外構の場合は、道路に出ていかないかと目が離せないことも多いでしょう。その点、クローズ外構であれば塀やフェンスで守られているので、子どもやペットを心置きなく自由に遊ばせられます。
クローズ外構は、高い門扉やフェンスで囲むことで、おしゃれで重厚感のある佇まいを演出できます。クローズ外構では、フェンスや塀の設置面積が広く、使うアイテムの数が多いため、選ぶ素材やデザインによって印象が大きく変わります。門扉やガレージ周辺のデザインにこだわり、自分好みのおしゃれな外構を実現しましょう。
クローズ外構にはメリットもあれば、デメリットも存在します。ここでは、おしゃれなクローズ外構を施工する際に知っておいてほしい、3つのデメリットについて解説します。
クローズ外構は、高さや素材との相性によって、閉鎖的で圧迫感のある印象になる場合があります。特に狭い敷地の場合、塀やフェンスが高いと、日差しが当たらず暗い雰囲気になりがちです。敷地の広さや設置する場所に合わせて、塀やフェンスの高さ・素材選びを工夫することで、おしゃれに演出しましょう。
クローズ外構は、高い塀やフェンスで外部からの視線をさえぎる反面、外部から侵入された際の死角が生まれやすくなります。そのため、侵入者のターゲットにならないような対策が必要です。防犯カメラの設置や警備会社との契約、人感センサー付きライトの活用などによって、「侵入しづらい家」と認識させるような綿密な対策を取りましょう。
クローズ外構は敷地周辺をすべて囲むように外構を設けるため、設置するアイテムが増える分、費用がかかります。また、クローズ外構の利便性に加えて、おしゃれなエクステリアのデザインにこだわれば、さらに費用がかかります。そのため、理想のクローズ外構を実現させるためには、ある程度費用に余裕をもっておくことをおすすめします。
クローズ外構は、使うアイテムも多く工事の工数も多いため、費用が高くなりがちです。クローズ外構の費用相場は、一般的に約200万~300万円が目安とされています。
ただし、クローズ外構に植栽を用いた場合、初期工事だけでなく、剪定など定期的なお手入れにも費用がかかります。使う資材によってもメンテナンス時期が変わるため、5〜10年単位で費用を計算しておきましょう。
クローズ外構をおしゃれに仕上げるために、4つのポイントを押さえましょう。以下で、それぞれ詳しく解説していきます。
おしゃれなクローズ外構にするなら、家と統一感を持たせることが大切です。道路側にある外構と、その奥に見える家との調和が取れているとおしゃれに見えます。
おすすめなのは、家の外壁と外構の色を合わせることです。さらに、全体の色数を2〜3色に絞ると、全体が調和して見えるでしょう。
家の外壁と屋根に使われている2色を軸にして、外構で使う門扉や塀、フェンスなどを選択するとおしゃれな印象をつくれます。また、ポストや門扉にポイントとして差し色を入れても、おしゃれに仕上がるでしょう。
クローズ外構のアプローチを工夫するのも、おしゃれに見せるポイントの1つです。門柱・門扉から玄関までのアプローチの途中に、段差やスロープで高低差をつけると、立体的なスペースにできます。また、アプローチは直線よりも曲線の方が奥行きを感じられ、ニュアンスのあるおしゃれな空間づくりができるでしょう。
また、防犯面においても、アプローチのデザインは重要なポイントです。直線のアプローチの場合、玄関から道路まで視線が抜けてしまい、門を開けた際に道路から家の中が見えてしまう恐れがあります。その点、曲線のアプローチなら、玄関と道路までの距離が短くても外から家の中が見えづらいため、プライバシーを守るのにも効果的です。
クローズ外構をおしゃれにするには、夜の景観にも気を配りましょう。そこでこだわりたいのは、照明の位置と設置する数です。
照明が明るすぎると、シックで落ち着いた雰囲気は出せません。デザイン面と防犯面のバランスを考慮し、暗すぎず明るすぎない照明の配置ができると、夜も印象的な外構づくりができます。
クローズ外構をおしゃれな印象に仕上げるには、使う素材にこだわることも重要です。たとえば、ガラスやミラー素材の門扉、模様の入った壁や木目調シャッターなど、個性的な素材を1カ所だけに使うと、他にはないおしゃれな外構になるでしょう。その際、門扉や門柱など、家の顔となる場所を印象的なデザインにして、それ以外を極力シンプルにすると、おしゃれな雰囲気に仕上がります。
ここでは、当社ZOUSがこれまでに手掛けてきた、おしゃれなクローズ外構の施工事例をご紹介します。
こちらの実例は、海外から輸入した天然木を、門扉やカーポートの跳ね上げ門扉(オーバーゲート)、目隠しフェンスなどにふんだんに使用したクローズ外構です。濃いブラウンの木目が美しい門扉やフェンスと、グレーの壁の組み合わせが、スタイリッシュな印象を演出しています。庭には同じ天然木でウッドデッキを設置しており、全体に統一感を持たせたデザインがおしゃれです。
こちらの実例は、天然石の塀と特注フェンスを組み合わせた、高さ2.8mの外壁が圧巻のクローズ外構です。玄関のアプローチにはグリーンの洗い出し床を採用し、門扉から玄関、ガレージまで続いているのが印象的です。こだわりを感じさせる素材選びが、落ち着いた和モダンな雰囲気の空間演出を成功させています。
こちらの実例は、門まわりに華やかな石張りを採用し、リッチな印象に仕上げたクローズ外構です。広い敷地を直線的なアプローチで区切り、人工芝エリアと駐車スペースを分けることで、使いやすさと開放感を両立させています。石張りでデザインされたアプローチのオレンジやグレーと、玄関のドア周辺の色合いが統一されており、おしゃれで明るい雰囲気に仕上がっています。
こちらの実例は、グランドアートウォールの門に、美しい模様の石材と木製の門扉を採用したクローズ外構です。門と門扉以外の部分の壁は、無機質なグレーに統一され、シックな装いに仕上がっています。広いガレージのシャッターの色を、門壁の色合いに合わせたことで圧迫感がなくなり、ホテルのような高級感のあるおしゃれな門まわりを実現しています。
見た目がおしゃれなクローズ外構だとしても、使い勝手や住み心地が悪ければ意味がありません。そのため、おしゃれで実用的なクローズ外構にするためには、設計前から気をつけておくべきポイントがいくつかあります。ここでは、おしゃれなクローズ外構をつくる際の注意点を解説します。
おしゃれなクローズ外構をつくる際には、近隣へ配慮したデザインを検討しましょう。特に、リフォームなどでオープン外構からクローズ外構に変更したりする場合は、注意が必要です。
おしゃれなデザインだからという理由で高いフェンスなどを設置すると、隣家の採光や通風に影響することも考えられます。「日差しが遮られた」などと近隣トラブルにならないよう、フェンス・塀の高さ、使う素材など、配置の仕方やデザインを工夫しましょう。
クローズ外構のデザインを決める際は、新しい家に住み始めた後の生活を想像してみましょう。たとえば、プライベート空間を充実させたいのであれば、高い壁やフェンスで目隠しをするのが効果的です。しかし、あまりにも高い壁だと、外部との接触を拒否する印象を与えることもあります。
クローズ外構でも、使うアイテムの色や素材、植栽や照明などを工夫することで、親しみやすさを演出できます。おしゃれなデザインを検討する前に、プライベート空間を充実させるのか、近隣の方と交流しやすくするのかなど、生活イメージを明確にしておきましょう。
おしゃれなクローズ外構を目指すなら、外構に当てる予算を事前に決めましょう。新築の家を建てる際、予算配分を決めておかないと家のデザインばかりにこだわってしまい、外構にまで予算が回らない場合があります。
クローズ外構は他の外構スタイルと比べると、フェンスや塀、照明などを多く設置するため、費用が高くなる傾向にあります。そのため、家の印象を決めるおしゃれなクローズ外構をつくるためにも、事前に建物の予算と分けて考えておきましょう。
おしゃれなクローズ外構をつくる際は、カーポートや駐輪場の使いやすさも考慮しましょう。たとえば、カーポートのコンクリートに砂利や芝生の目地を入れてアクセントにすると、やわらかい印象になります。
また、跳ね上げ門扉(オーバーゲート)を採用すると、高級感を演出できます。フェンスや門扉だけでなく、カーポートや駐輪場に配慮して、利便性も持ち合わせたおしゃれな外構を実現しましょう。
クローズ外構をおしゃれに維持するために、水栓やコンセントを設置しましょう。屋外に水栓やコンセントを設置すると、エクステリアを掃除する際に便利です。玄関にホースで水をまいたり、高圧洗浄機を使って一気に洗浄したりできると、日常的に外構の掃除がしやすくなるため、おしゃれな状態を長続きさせられます。
ここまで、クローズ外構をおしゃれにするポイントや、おしゃれな施工事例をご紹介しました。クローズ外構はデザインの幅が広いため、自宅の環境や好みに合った外構に仕上げられるのが魅力です。ご家族のライフスタイルを考慮し、つくり方のポイントを押さえながら、おしゃれな外構づくりを楽しんでください。
千葉で外構に関するお悩みがある方は、当社「ZOUS(ゾウズ)」までお気軽にご相談ください。
「Outside & Life Style 自分の庭を遊び尽くす!」をモットーに、海外のようなお庭で、外の目を気にせずプライベートが楽しめる空間デザインを得意としています。これまで数々のエクステリアを手掛けてきた知識と経験の豊富なスタッフが多数在籍しています。
コストパフォーマンスと高品質を大切にし、厳選した良質な資材を直輸入。遠目で分かるオリジナルデザインと近目で分かる施工のこだわりで、あなたの理想のエクステリアを叶えます。