家を建てた人のなかには、テラス屋根を設置しなかったことを後悔している方がいらっしゃいます。とくに、お子様が育ち盛りの場合は洗濯物が多くなるので、雨の日でも洗濯物を干せる環境を作れるテラス屋根を設置すればよかったと思う方が多いようです。
なかには、テラス屋根を後付けで設置しようと考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、テラス屋根を後付けで設置するときは、慎重な判断が求められます。
そこで今回は、テラス屋根を後付けするときに知っておきたい基礎知識と費用について詳しく解説します。テラス屋根の後付けをご検討中の方は、ぜひ、ご一読ください。
目次
テラス屋根を後付けする前に知っておきたい基礎知識があります。それが、設置方法と設置が難しいケースがあることです。
まずは、テラス屋根を後付けで設置するときの基本的な設置方法と、設置が難しいケースについて見ていきましょう。
テラス屋根を後付けで設置するときは、基本的に家への加工が必要になります。なぜなら、テラス屋根を支えているのは柱だけではないからです。
テラス屋根を後付け設置するには、基本的に垂木掛けと呼ばれている部材を使い外壁とテラス屋根を接続する必要があります。多くの方は、テラス屋根は柱で支えられていると考えるかもしれません。しかし、柱だけでは強度が足りないことがあるのです。そのため、家の外壁に穴を開けて家とテラス屋根を接続して強度を高める必要があるのです。
テラス屋根を後付けで設置するときは、基本的に家への加工が必要になることを覚えておきましょう。
テラス屋根を後付けするときは、基本的に家の加工が必要です。そのため、外壁によっては施工が難しくなるケースもあるということです。
また、商品によっては木造や重量鉄骨の住宅にしか設置できないケースもあります。住宅に使用されている素材によっては、テラス屋根の設置が難しくなるケースがあることは覚えておきましょう。
さらに、注意しなければいけないのが長期優良住宅の認定を受けている住宅への設置です。テラス屋根を後付けで設置するときは、家の加工が必要になるため、場合によっては長期優良住宅の認定後に、家に構造物を設置すると認定が取り消される可能性があるので注意しなければいけません。
あくまで、認定を受けたのはテラス屋根を設置する前の状態であり、新たな構造物を付け足すことは想定されていません。長期優良住宅の認定を受けている場合は、家を加工して後付けするのは避けた方がいいでしょう。
テラス屋根を後付けで設置するときは、基本的に家に穴を開ける必要があると知った人の中には、設置を諦めてしまう人もいるかもしれません。では、家に穴を開けずに設置する方法はないのでしょうか?
ここからは、家に穴を開けずにテラス屋根を後付けで設置する方法について解説していきます。
実は、家に穴を開けなくても設置できるテラス屋根は存在します。それが、独立タイプのテラス屋根です。独立タイプのテラス屋根は柱のみで支えているので、家と接続する必要がありません。
柱だけで支えると強度に不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。本記事では、柱だけでは強度が足りないので家と接続する必要があることを解説してきました。しかし、心配する必要はありません。なぜなら、この問題を解決した商品が独立タイプのテラス屋根だからです。
柱だけで支えられるように、強度を高めた商品なので安心して後付け設置できる。それが独立タイプのテラス屋根の特徴なのです。
独立タイプのテラス屋根は大きく分けて以下の3種類が存在します。
それでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
柱が家側にあるタイプは、柱が邪魔にならないのが一番のメリットです。柱によって視界が遮られることがないので、開放感を演出できます。ただし、このタイプは家の基礎がベタ基礎でなければいけません。
そのため、家の状況によっては設置できない可能性があることを覚えておきましょう。なお、基礎が50cm以上の深さにあれば設置できる可能性があります。なぜなら、柱の埋め込みは50cmだからです。気になる方は、業者に相談しましょう。
続いて、柱が中央にあるタイプです。柱が中央にあるので、設置場所の選択肢が広がります。たとえば、タイルデッキなどが設置されている場所では、タイルデッキをまたぐ形での設置も可能です。柱が家と逆側にあるタイプは、家と離れた場所に柱があるので屋根の下を広く使うことができます。
また、設置の際に基礎の心配をしなくていいこともメリットです。家側に柱がある場合、設置するときは家の基礎がベタ基礎でなければいけません。つまり、基礎によっては設置できないことがあるのです。
家と逆側に柱があるテラス屋根を設置する場合、この心配が必要ありません。そのため、希望する場所への設置が可能です。家側に柱があるタイプの設置ができなくても、家と逆側に柱があるタイプを選べばテラス屋根を後付けで設置することができることを覚えておきましょう。
テラス屋根の後付け設置は、メリットだけでなくデメリットも理解したうえで判断しなければいけません。ここからは、テラス屋根を後付けで設置するときのメリットとデメリットを解説していきます。
テラス屋根を後付けで設置する代表的なメリットが次の3つです。
それでは、詳しく見ていきましょう。
テラス屋根を設置すると雨の日でも洗濯物を干すことができます。もちろん、急な雨でも慌てる必要がありません。もし洗濯物が雨に濡れてしまうと、再度洗濯し直す必要があり、二度手間になってしまいます。忙しい日々の中で、二度手間をなくせる環境をつくれるのは大きなメリットといえるでしょう。
テラス屋根で防げるのは雨だけではありません。紫外線を防げるのも大きなメリットです。テラス屋根を後付け設置すると紫外線を防ぐことができるので、日差しが強い時期でも安心して過ごすことができます。
また、日差しが当たらないので、夏場でも涼しい環境をつくることができるのもメリットです。夏に庭でバーベキューを楽しむ機会が多い方は、テラス屋根を後付けで設置すると、より快適に過ごせる環境をつくることができます。
テラスに屋根がないと雨風や直射日光にさらされ続けてしまいます。そのため、劣化を心配される方も少なくありません。しかし、屋根を設置するとテラスを守ることができるので、劣化を防ぐことができます。屋根によって、テラスの寿命も大きく変わることを覚えておきましょう。
テラス屋根を後付けで設置する代表的なデメリットが次の3つです。
デメリットの中には、知っておくことで対策できることがあります。後悔しないテラス屋根設置のためにも、デメリットも理解しておきましょう。
テラス屋根を設置すると、視界が遮られるので、どうしても開放感は減ってしまいます。しかし、対策がないわけではありません。その1つが透明度の高い屋根を選択することです。また、屋根のサイズを小さくする方法もあります。開放感が減ってしまうのが気になる場合は、透明度の高い屋根か、小さなサイズを選びましょう。
テラス屋根を後付けで設置すると日差しを防ぐことができます。夏場であれば日差しを防ぐことで快適な環境をつくることができますが、冬場は注意が必要です。なぜなら、日差しを防ぐことで、温度が上がりにくくなるからです。
これもテラス屋根のデメリットになります。寒さが苦手な方は、テラス屋根を設置する前に、防寒対策についても考えておく必要があるでしょう。
音に対する意識は、人によって違いがあります。当然、音に敏感な人もいらっしゃるでしょう。もし、ご自身が音に敏感なのであれば、雨の音がするというデメリットは覚えておかなければいけません。
音に敏感な方は、テラス屋根と寝室の距離を確認して、音が気にならない距離であることを確認してから設置しましょう。
テラス屋根を後付けで設置する費用は約6万円から20万円です。ただし、こちらの費用はあくまで目安であることを覚えておきましょう。なぜなら、テラス屋根と一括りにしても設置する商品や、設置状況によって工事費用が変わることがあるからです。
また、施工日数は1日から1週間程度かかります。施工日数に幅があるのは、状況によって工事が延びるケースがあるからです。気になる方は、工事開始前に工期について確認しておきましょう。
テラス屋根を後付け設置するときに重要になるのが、設置するテラス屋根と依頼する業者選びです。どちらも、後悔しないテラス屋根設置には欠かせません。
ここからは、テラス屋根を選ぶポイントと、依頼する業者選びのポイントを解説します。
テラス屋根を選ぶポイントは3つです。
テラス屋根は素材によって断熱性に違いがあります。代表的な素材がポリカーボネートと熱線遮断ポリカーボネートです。
ポリカーボネートは、熱を通しやすいので、洗濯物が乾きやすくなります。ただし、熱を通しやすいので夏場は暑くなるのがデメリットです。一方、熱線遮断ポリカーボネートは熱を通しにくいので、夏でも涼しい環境を作ることができます。ただし、熱を通しにくいので冬は寒くなるのはデメリットです。
どちらにもメリットとデメリットがあるので、素材を選ぶときは状況に応じた選択が大切です。
また、テラス屋根の形は屋根が平面のF型と丸みを帯びたR型が存在します。
F型は平面なのでシャープでスタイリッシュな印象を与える一方で、R型は一部がカーブ状になっているので柔らかく優しい印象が特徴です。もちろん2つの違いは見た目だけではありません。
R型はF型よりも屋根先が低くなっています。そのため、F型よりも雨の吹き込みが少なくなるのです。一方、F型は切り詰め加工に適しているので施工性に優れている一面があります。形を選ぶときは、どちらを優先したいのかを考えるといいでしょう。
また、テラス屋根を選ぶときは柱の位置も重要になります。なぜなら、柱の位置は見た目だけでなく使い勝手にも影響するからです。目的や状況に応じて選択しましょう。
テラス屋根は素材や形によって完成後の印象が大きく変わります。後悔しないためにも、テラス屋根を設置する目的を明確にして優先順位をつけておきましょう。
テラス屋根を後付け設置するときは、業者選びも大切になります。なぜなら、依頼先を間違えてしまうと、余計な費用が上乗せされて請求されてしまう危険があるからです。
テラス屋根を後付け設置するときに、家を建てた工務店やハウスメーカーに相談する方がいらっしゃいます。しかし、工務店やハウスメーカーは家を建築するプロであって、外構のプロではありません。
そのため、工務店やハウスメーカーが一般のお客様からテラス屋根の後付け工事を依頼された場合は、外構業者に外注することになります。このとき、上乗せされるのが仲介手数料です。
仲介手数料は、文字通り仲介することでかかってしまう費用なので、専門業者に依頼すれば、本来は必要ありません。そのため、余計な費用を抑えるためにも、業者を選ぶときは専門業者への直接依頼を心がけてください。
ただし、専門業者であればどこでもいいというわけではありません。なぜなら、業者によって得意分野には違いがあるからです。このとき、重要な判断材料になるのが施工実績です。外構業者の多くは、ホームページで過去の施工実績を公開しているので、業者を選ぶときは確認して参考にしましょう。
テラス屋根を後付け設置すると、雨が降っても洗濯物を干せる環境をつくることができるだけでなく、雨の日も庭でくつろぐことができます。しかし、テラス屋根の後付け設置は、基本的に家の外壁に穴を開けて、家とテラス屋根を接続しなければいけません。この点に不安を感じる方は多いでしょう。
実際、長期優良住宅の認定を受けている家にテラス屋根を後付け設置すると、認定が取り消されてしまうことがあります。そのため、テラス屋根を後付けする場合は、正しい知識を持って事前によく検討してからにしましょう。
もし家を加工することに不安を感じている場合は、独立タイプのテラス屋根を選択しましょう。
株式会社ZOUSは、「Outside & Life Style 自分の庭を遊び尽くす!」をモットーに、海外のようなお庭で、外の目を気にせずプライベートが楽しめる空間デザインを得意としています。これまで数々のエクステリアを手掛けてきた知識と経験の豊富なスタッフが多数在籍しています。
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