外構におけるフェンスの設置は、住まい全体の印象を決めるのはもちろん、プライバシーの保護や防犯対策においても欠かすことはできません。
ですが、いざフェンスの設置を検討するとなると、「どんな種類を選べばいいのか」「外構工事の費用にどれくらいかかるのか」と悩んでしまう方も少なくありません。
そこでこの記事では、フェンス設置にかかる外構工事費用の相場や、フェンスの種類ごとのメリット・デメリットについて、詳しく解説していきます。ぜひ参考になさってください。
目次
フェンスは、敷地を区切る構造物として、多様な目的で活用されます。
住宅や建物の周囲に設置することで、プライバシー保護や防犯対策に役立ち、また、住まいの視覚的な美しさを向上させる効果も期待できます。機能性とデザイン性を兼ね備えたフェンスは、快適で安全な住まいを実現する上で大切な要素の一つと言えます。
自宅にフェンスを設置するメリットには、大きく分けて以下の3つがあります。
プライバシー確保は、住まいにおいて重要な要素です。
外構として適切な高さ・デザインのフェンスを設置することで、屋外からの視線を遮り、敷地内にプライベート空間を確保できます。これにより、家族の安心感やストレス軽減に繋がり、快適な居住空間を実現します。
フェンスは、侵入者に対する物理的な障壁となり、不審者の侵入を阻止する効果があります。
また、明確な敷地の境界線を示すことで、犯罪を抑制し、住まいの安全性を向上させる役割も果たします。防犯性を高めるフェンス選びは、家族や財産を守る上で非常に重要です。
フェンスには、風や日光などを調整する役割があります。
適切な形状や素材のフェンスを選ぶことで、強い風を遮り、快適な屋外空間を実現します。また、フェンスの高さやデザインを工夫することで、適度な日陰を作り、直射日光を避けながら、屋外での過ごしやすさを向上させることが可能です。これらの要素が、住環境の質を高める効果をもたらします。
一方で、以下のようなデメリットもあります。
フェンスの種類やデザイン、設置場所によっては、費用が高額になることがあります。
フェンスの素材やデザインによって価格は変動し、設置には工事費も必要になります。また、メンテナンスにもコストが発生します。予算を考慮し、効果と費用のバランスを見極めながら、最適なフェンスを選択することが重要です。
フェンス設置のデメリットとして、定期的なメンテナンスが必要である点が挙げられます。
雨風による外的要因や経年劣化により、汚れや塗装の剥離、サビなどが発生することがあります。これらの問題を未然に防ぐためには、定期的な手入れと点検が欠かせません。メンテナンスには時間と労力が必要となるので、事前にその負担を考慮しておきましょう。
フェンスの設置はどのように行われるのか、一般的な施工業者に依頼した場合の手順を見ていきましょう。
施工業者に依頼すると、まずはフェンスの設置場所の調査が行われます。
地形や隣接物件との関係、法律や規制に関する情報を収集し、これらのデータを基に、顧客の要望を踏まえた「施工計画」を立案します。
一般的な施工計画には以下のような内容が含まれます。
フェンスの種類(木製、金属製、プラスチック製など)、デザイン、高さなどを顧客のニーズに合わせて選定します。選定には、耐久性やメンテナンス性も考慮に入れることが重要です。
選定したフェンスと施工計画に基づき、工事費用の見積もりを作成し、顧客と契約を締結します。
施工前に地盤調査して、必要に応じて基礎工事を実施します。これにより、フェンスの安定性を確保します。
フェンスの本体や柱を適切な位置に設置し、固定します。隣接物件との境界や規制に従い、正確な位置を決めます。
施工が完了したら、安全性や品質を確認して顧客に引き渡しされます。またその際に、アフターサービスやメンテナンスについても説明があります。
ここからは、フェンスの種類について各々解説していきます。
アルミ形材は、アルミニウムを加工して作られた建材で、フェンスやゲートなどの外構に広く使用されています。
アルミニウムは軽量でありながら強度が高く、耐候性や耐食性にも優れているため、長期間にわたって美観を保つことができます。さらに、アルミ形材は加工が容易で、さまざまなデザインや形状に加工することが可能です。
メンテナンスもほとんど不要で、塗装がはがれたり、サビが発生する心配はほとんどありません。環境負荷も低く、リサイクルしやすい素材であるため、エコフレンドリーな選択肢と言えます。
相場価格は、高さ60cm×幅1メートルあたり1万円〜となっています。
アルミ鋳物は、アルミニウムを溶かして型に流し込み、冷却して固めることで作られる建材です。
アルミ鋳物は軽量であり、強度や耐候性、耐食性に優れています。これにより、長期間にわたって美観を維持できるのが特徴です。
また、鋳物製法により複雑なデザインや細かい装飾が可能で、個性的で高級感のあるフェンスを実現できます。メンテナンス面でも、アルミ鋳物はサビや塗装剥がれの心配が少なく、手間がかからないという利点があります。
ただし、鋳物製法のため、コストが高くなる場合がある点には注意が必要です。アルミ鋳物はデザイン性と耐久性を兼ね備えたフェンス材料として人気があります。
相場価格は、高さ60cm×幅1メートルあたり3万円〜となっています。
スチールメッシュはフェンス材料として非常に耐久性が高く、メンテナンスの簡単な素材です。
メッシュ状なので風通しが良く、視界を遮らないため、プライバシーを確保しつつ開放感のある外構空間を演出するのに向いています。また、サビにくく、強度も高いため、長期間にわたって美しい外観を保つことができます。
ただし、スチールメッシュは簡単に切断することができるため、セキュリティ面を考慮する必要があります。
相場価格は、高さ60cm×幅1メートルあたり2,500円〜となっています。
人工木とは、木材の代替品であり、木粉やプラスチック、バインダーなどの材料を混ぜて作られた素材です。木材のような風合いと質感を持ちながら、耐久性や耐候性に優れています。
樹脂とは、木材に模したプラスチック製の素材です。安価でありながら、耐久性や防水性、防腐性に優れています。
人工木、樹脂とともに、自然素材に比べて、メンテナンスが簡単で長期的に美しい外観を保てます。
ただし、太陽光によって劣化する場合があるため、設置場所に注意が必要です。また、熱に弱いため、火気の近くに設置することはできないので注意しましょう。
相場価格は、高さ60cm×幅1メートルあたり1万円〜となっています。
フェンスの外構工事費用は、デザインや設置場所によっても異なります。
以下に、フェンスの種類ごとに、その外構工事費用について解説します。
施工費用に関しては、フェンスの高さ、長さ、形状、設置場所によって異なりますが、アルミ形状フェンスは一般的に鉄製フェンスに比べて割安な傾向があります。ただし、カラー塗装などのオプションを追加する場合や、特殊な形状の場合は費用が増えることがあります。
材料費は、1メートルあたり1万円から2万円程度で、施工費は、1メートルあたり3,000円から5,000円程度です。
アルミ鋳物フェンスは、美しいデザイン性と高い強度を備えたフェンス材料です。一般的に、アルミ形材フェンスよりも高級感があり、さまざまなデザインやカラーバリエーションがあります。
耐久性にも優れており、メンテナンスが簡単なため、長期的にコストを抑えられます。ただし、鋳物の製造には専門技術が必要であり、施工費用は高めになる傾向があります。
材料費は、1メートルあたり3万円から5万円程度で、施工費は、1メートルあたり5,000円から8,000円程度です。
スチールメッシュフェンスは、一般的にはアルミ鋳物フェンスに比べて費用が割安な傾向があります。
しかし、スチールメッシュは切断される危険性があるため、セキュリティー面を強化するためには、高さを増したり、フェンスの内側にトゲのある植物を植栽するなどの処置が必要になるため、費用が増える場合があります。
材料費は、1メートルあたり2,500円から4,500円程度で、施工費は、1メートルあたり3,500円から6,000円程度です。
人工木や樹脂フェンスは、木目調のデザインも豊富で、風合いが自然素材に近く、高級感があります。
耐候性や耐久性の高いものを選ぶことで、長持ちさせることができます。また、樹脂フェンスは日光による色褪せや変色が起こる可能性があるので、UVカット加工が施されたものを選びましょう。
カラー塗装などのオプションを追加する場合や、特殊な形状の場合は費用が増加することがあります。
材料費は、1メートルあたり1万円から2万円程度で、施工費は、1メートルあたり4,000円から6,000円程度です。
フェンスの外構費用を安くするためには、以下のようなコツがあります。
フェンスの外構工事を安くするためのコツとして、複数の業者に見積もりを依頼することが挙げられます。
複数の業者から見積もりを取ることで、フェンスの外構工事費用の相場感がわかり、料金の適正さやサービス内容を比較検討できます。また、複数の業者から見積もりをもらっていることを業者に伝えることで、業者によっては割引サービスを提供してくれる場合もあるため、費用を抑えられる可能性があります。
見積もりを取る際には、最低でも3つ以上の業者に依頼することが望ましいでしょう。
見積書を受け取ったら、内容をキチンと確認して不明瞭な部分があれば業者に問い合わせしましょう。見積もりの内容に含まれていない追加費用が後から発生してトラブルに発展する場合が多いので、見積書を通じて、きちんと業者と話し合って納得することが大切です。
施工業者によっては、混雑期や閑散期によって外構工事費用が変動する場合があります。
例えば、ゴールデンウィークや夏休み、年末年始などは、多くの人々が外構工事を依頼するため、施工業者が多忙になり、外構工事費用が高くなる傾向があります。一方、寒い冬季や雨の多い梅雨など、外構工事に適さない時期は、外構工事依頼が減るため、外構工事費用が安くなることがあります。
外構工事を安くするためのコツとして、予算に合わせてフェンス材料や外構アイテムを選定することが挙げられます。
例えば、自然素材のフェンスは高級感がありますが、コストが高く、人工木や樹脂製品に比べて耐久性が低い場合があります。予算が少ない場合は、人工木や樹脂製品のフェンスを選ぶことで、コストを抑えながら美しい外観を実現することができます。
フェンスを設置する場所や目的に合わせて、素材やデザインを選ぶことで、予算内での外構工事を実現することができます。
フェンスの外構工事を安くするコツのひとつとして、自分で準備することが挙げられます。
例えば、外構工事に必要な道具や材料を自分で用意することで、業者に依頼する際に発生する費用を削減することができます。また、準備できることには、外構工事現場を整えるために、草刈りや荷物の移動などを行うこともあります。
このように、自分でできることを積極的に行うことで、業者に依頼することで発生する費用を抑えることができます。
しかし、専門的な知識や経験が必要な作業には取り組まず、業者に任せることが重要です。工事の安全性や品質にも注意し、自己判断できない場合は業者に相談することをおすすめします。
外構工事において重要なフェンスの設置に失敗しないために、注意したいポイントを5つご紹介します。
予算を超えるプランや、目的に合わない外構工事を行ってしまうと、満足のゆく仕上がりにならないことがあります。しっかりと目的と予算を考慮したプランを立てましょう。
外構工事の前に設計図面を確認して、工事の内容や範囲を把握しておくことが重要です。設計図面には、フェンスの位置、高さ、大きさなどが記載されているので、自分の依頼した通りの内容かを確認しましょう。
信頼できる業者を選ぶ際には、事前に施工実績や口コミ、評判などを調べて選定の判断材料にしましょう。また、契約前に見積もりや工程表などの書類を提出してもらい、その内容に不明瞭な点や記載漏れが無いかを確認しましょう。
外構工事中には、施工業者と積極的にコミュニケーションを取りましょう。工事の進捗や仕上がり具合などを適宜、業者に確認することで、トラブルや不具合を未然に防ぐことができます。
外構工事は、美しさだけでなく、耐久性や安全性なども考慮する必要があります。安価な材料や設置方法を選択してしまうと、長期的な問題が発生することがあります。品質や安全性にも配慮し、安易なコストカットは避けるようにしましょう。
この記事では、フェンスの外構工事について、フェンスの種類や費用、メリット・デメリット、施工の流れについてご紹介しました。
フェンスは住まいのイメージを作り、安全性を高める重要な外構の一つです。フェンスを設置する際には、目的を明確にし、信頼できる業者を選び、適正な価格やデザインを選ぶことが大切です。この記事を参考に、より安全で快適な住まいを実現してください。
千葉でフェンスの設置をご検討の方は、当社「ZOUS(ゾウズ)」までお気軽にご相談ください。
「Outside & Life Style 自分の庭を遊び尽くす!」をモットーに、海外のようなお庭で、外の目を気にせずプライベートが楽しめる空間デザインを得意としています。これまで数々のエクステリアを手掛けてきた知識と経験の豊富なスタッフが多数在籍しています。
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