塀と聞いて多くの方が思い浮かべるのは、コンクリートブロック塀でしょう。しかし、コンクリートブロック塀を設置した人の中には「防犯面での不安」「プライバシー面での不安」「デザインに対する不満」など、さまざまな不安や不満を抱かれている方もいらっしゃいます。
せっかく、塀を設置したのに不安や不満があると、費用対効果が高いといえません。しかし、ブロック塀以外の塀の選択肢について知っている方は、それほど多くありません。
今回は、安心安全な塀として知られる「グランドアートウォール」について、詳しく解説していきます。本記事を読めば、グランドアートウォールの基礎知識だけでなく、費用相場や後悔しないためのポイントが分かります。塀の設置を後悔したくない方はもちろん、外構をおしゃれにしたい方や、塀の設置費用を抑えたい方は、ぜひご一読ください。
目次
グランドアートウォールとは、特殊発砲素材を用いて作られる塀のことで、自由な加工ができます。特殊発砲素材は、特殊な発泡スチロールのことで、短い施工期間で設置できるのが特徴です。また、他の塀と比べると設置費用が安いことでも知られています。
発泡スチロールと聞くと、強度に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、グランドアートウォールの強度は第三者機関の強度検証によって最大瞬間風速60m/s、基準風速は34m/sであることが証明されています。この数値は、走行中のトラックが横転するほどの強風と同じということからも、強度の高さが分かるはずです。また、耐震強度は最大震度7以上という結果も出ています。
もちろん、自由なデザイン性と強度の高さ、設置費用の安さ以外にも知っておかなければいけないことはあります。ここからは、グランドアートウォールについて理解を深めるために、耐用年数と施工期間について見ていきましょう。
グランドアートウォールの耐用年数は、約15年から30年程度とされています。これは、コンクリートブロック塀とほとんど変わりません。設置費用が安いと聞くと、耐用年数に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、コンクリートブロック塀と同程度の耐用年数だと分かれば安心できるはずです。
ただし、定期的な点検は欠かせません。なぜなら、耐用年数が長いとはいえ、劣化しないわけではないからです。定期的なメンテナンスを実施しなければ、劣化した部分をそのまま放置した状態になります。その結果、耐用年数が短くなるケースも考えられるため、定期的なメンテナンスを実施して、長年使用できる状態を守る必要があることは覚えておきましょう。
グランドアートウォールは、他の塀と比べると施工期間が短いのが特徴です。そのため、人件費を抑えることができるので、他の塀を設置するよりも費用を抑えられます。
外構・エクステリア工事費用において、人件費が占める割合は決して小さくありません。施工期間が短くなれば、大きな割合を占める人件費を抑えられるので、費用に大きく関係してきます。ただし、長さや高さによって施工期間が変わることは、事前に理解しておかなければいけません。
たとえば、高さが2m、横幅が10m程度のものであれば、3日程度あれば設置できます。同程度の高さと横幅のブロック塀を設置した場合は、1週間程度の施工期間がかかることからも、グランドアートウォールの施工期間が短いことが分かるはずです。
グランドアートウォールの設置は、強みと弱点の両方を理解したうえで判断しなければいけません。そこで、ここからはグランドアートウォールの4つの強みと、3つの弱点について詳しく解説していきます。後悔しないためにも、強みと弱点を理解したうえで、ご自身が塀に求めるものと照らし合わせて、最終的な判断をしましょう。
グランドアートウォールの強みが次の4つです。
それでは、それぞれの強みを詳しく見ていきましょう。
代表的な塀として知られるブロック塀には、高さ制限が設けられています。なぜなら、自然災害が起こった場合に倒壊リスクがあるからです。地震などの自然災害が発生したときに、コンクリートブロック塀が倒壊すると、二次被害が発生する可能性があります。この二次被害を防ぐために制限が設けられているのです。
一方、グランドアートウォールは素材が特殊な発泡スチロールなので、ブロック塀と比べると重量は1/10程度になります。そのため、高さ制限がブロック塀よりも高く設定されています。そのため、グランドアートウォールを使えばブロック塀よりも高い塀を設置できます。
塀が高ければ、外からの視線を遮れ、プライバシーを守ることが可能です。また、高い塀を設置することで、防犯対策の効果が期待できることも見逃せません。ブロック塀よりも高さがある塀を作れるのは、グランドアートウォールの大きな強みです。
グランドアートウォールは特殊な発泡スチールで作られているので、デザインに曲線や円形を取り入れられます。加工が簡単なので、さまざまなデザインに対応できるのが大きな強みです。
しかも、照明やガラス窓などの金属製品を取り付けられるので、デザイン自由度の高さは他の素材と比べ物になりません。外構全体を見たとき、塀が与える印象は小さくないので、塀のデザイン性を追求できるのは、おしゃれな外構・エクステリアを目指す方にとって、大きな強みになるはずです。
グランドアートウォールの重量は、コンクリートブロックの1/10程度です。そのため、塀が倒壊したときの怪我リスクを軽減できます。地震大国と呼ばれるほど、地震が頻繁に発生している日本において、これは大きな強みです。
大きな地震が発生したとき、ニュースで報道される被災地の映像を見ると、ブロック塀の多くが倒壊している様子が分かります。ブロックが倒壊すると、怪我に繋がる可能性があるので、塀を設置するときはその点についても考えておくことも大切です。
グランドアートウォールは、第三者機関による耐震強度検証において、最大震度7以上という数値が出ています。そのため、安全性を重視したい場合は、有力な選択肢の1つになるはずです。
施工期間の短さも、グランドアートウォールの強みです。一般的なブロック塀を設置する場合は、基本的に1週間程度の施工期間がかかります。しかし、グランドアートウォールであれば3日程度で設置可能です。また、グランドアートウォールは既存ブロックの上から施工できるため、既存ブロックの撤去費用がかかりません。
撤去の必要がないことも、施工期間が短くなる大きな理由です。施工期間が短いと聞くと、早く設置できることだけがメリットだと思われるかもしれません。しかし、施工期間が短いことで施工費用が安くなるメリットも得られます。
外構・エクステリア工事費用においては、人件費が大きな割合を占めています。当然、人件費は施工日数が増えれば膨らんでいくため、施工期間が短いことで費用を抑えられるのです。施工期間が短いうえに、施工費用を抑えられるのは、グランドアートウォールの大きな強みといえるでしょう。
グランドアートウォールには弱点もあります。それが、次の3つです。
それぞれの弱点の詳細について、確認していきましょう。
グランドアートウォールは、第三者機関によって強度検証が実施されていて、前述のように数値では充分な強度の高さが証明されています。しかし、一部の衝撃に対して弱いことは覚えておかなければいけません。特に、自転車のスタンドやバイクのマフラーなどの金属部分が当たると、削れやへこみに繋がるため注意が必要です。
グランドアートウォールは、特殊な発泡スチロールで作られているため、長期間の圧力に弱いことも弱点です。そのため、降雪量が多い地域では設置を避けた方がいいでしょう。
グランドアートウォールは、他の塀と比べると歴史が浅く、施工できる業者が少ないのが弱点です。また、グランドアートウォールを施工できる業者を見つけても、どれくらいの施工実績があるのかは分かりません。施工業者を見つけても、経験が浅いと不安が残ります。そのため、業者選びは慎重に行わなければいけません。
グランドアートウォールは、下記のような考えを持っている方におすすめです。
特に、外構をおしゃれにしたい方にはおすすめです。外構全体を見たとき、塀が与える印象は小さくありません。そのため、おしゃれなグランドアートウォールを設置すれば、外構全体をおしゃれに演出できます。
グランドアートウォールは加工が簡単なため、形はもちろん、照明やガラス窓といった金属製品を取り付けることが可能です。金属製品を取り付けてデザイン性を高めることは、他の塀素材では基本的にできません。そういう意味では、おしゃれな塀を作るうえで、グランドアートウォールは最も適した素材といえるでしょう。
さらに、仕上げ方法に多くの種類が存在することも、デザインの幅を広がる要因になります。たとえば、コンクリート打ち放し風仕上げを施すと、モダンでおしゃれな雰囲気を強調できます。
本物のコンクリート擁壁を施工すると、工事費用が膨らむ可能性があります。しかし、グランドアートウォールをコンクリート打ち放し風仕上げにすれば、価格を抑えながら希望するデザインを取り入れられます。
他の素材では実現できないデザインイメージも、グランドアートウォールだと実現できます。おしゃれな外構を目指す方にとって、デザイン自由度の高さは大きな魅力になるはずです。少しでも興味がある方は、まず業者に相談することから始めましょう。
グランドアートウォールの設置費用は、高さや長さによって変わります。そのため、費用相場を把握するのは簡単ではありません。このとき、ポイントになるのが平米あたりの費用です。平米あたりの費用が分かれば、設置する高さや長さをかけることで、ある程度の施工費用が見えてきます。
グランドアートウォールの平米あたりの費用は、約3万5,000円から4万円程度です。これは、一般的に知られているコンクリートブロック塀の費用相場と比べても安いといえます。
費用が安い理由は、素材の違いだけでなく、工程が少ないことも関係しています。グランドアートウォールは、型枠を設置する必要がありません。つまり、ブロック塀よりも工程が少なくなるのです。
しかも、現地で1から作るのではなく、搬入施工なので段取り良く工事ができます。短い施工期間で設置することで、人件費が膨らむのを抑えているのです。人件費は施工費用の中で大きな割合を占めるので、費用を抑えるうえでも重要なポイントになります。
グランドアートウォールの設置を後悔しないためには、業者選びが重要になります。なぜなら、依頼する業者によって仕上がりに大きな違いが出る可能性があるからです。
他の塀と比べると、グランドアートウォールの歴史は浅いため、業者によっては受け付けていないケースもあります。また、施工を引き受けてくれる業者も、経験が豊富かどうかは分かりません。そのため、他の塀よりも業者選びで仕上がりが大きく変わる可能性があります。
なお、業者を選ぶときは必ずホームページを確認してください。なぜなら、多くの外構・エクステリア業者はホームページに施工実績を掲載しているからです。業者が施工したグランドアートウォールの実績をチェックし、ご自身のイメージに合うおしゃれなグランドアートウォールを実現させましょう。
今回は、グランドアートウォールの費用や、強みや弱点、設置を後悔しないためのポイントなどについて、詳しく確認しました。デザイン自由度が高いグランドアートウォールで塀を作ると、他の素材では作れないおしゃれな塀を実現できます。おしゃれな塀を作ると、外構全体がおしゃれな雰囲気になるので、外構・エクステリアをおしゃれにしたい方にとっては、選択肢の1つになるでしょう。
そんなグランドアートウォールの強みは、施工費用の安さです。他の素材と比べると、施工期間が短いため人件費が安くなり、施工費用を抑えられます。
ただし、業者選びは慎重に行わなければいけません。なぜなら、グランドアートウォールの歴史は他の素材と比べると浅いため、施工経験がある業者が少ないからです。後悔しないグランドアートウォール設置のためにも、施工実績が豊富な業者への依頼を目指しましょう。
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コストパフォーマンスと高品質を大切にし、厳選した良質な資材を直輸入。遠目で分かるオリジナルデザインと近目で分かる施工のこだわりで、あなたの理想のエクステリアを叶えます。