新築で外構工事をおこなうために大切な事とは？外構エクステリアのプロが解説
新築住宅の外構工事は家の完成度を大きく左右します。外構は家の顔ともいえる部分であり、住宅の印象を決定づける大きな役割を担っています。また、外構は生活スタイルに直結するため、利便性や快適さを追求することで毎日の暮らしをより豊かにできるでしょう。
しかし、外構工事は専門的な知識が必要とされる分野です。特に初めて依頼される場合には、何から手をつければよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、新築で外構工事をおこなう際のポイントについて、外構のタイプ別の特徴、工事に必要な費用・工期の目安、デザインを決めるコツなど、外構エクステリアのプロの視点から解説していきます。これから新築の外構工事を検討されている方は、ぜひこちらの記事を参考に理想の外構を実現してください。
目次
新築の外構工事とは、住宅の敷地内で建物本体以外の部分を整備する工事のことを指します。外構工事とエクステリア工事は、どちらも住宅の外装に関する工事ですが少し違いがあります。
外構は家の外に設置するガレージ、カーポート、門、アプローチ、塀、生垣、物置などの総称です。一方、エクステリアは家の外観だけでなく、外回りの印象や雰囲気なども含めた、家の外の空間や環境全体を指します。
インテリアが室内空間を表すのに対して、エクステリアは屋外空間を表しています。このように、外構工事とエクステリア工事は意味合いが少し異なりますが、どちらも住宅の外装を美しく整えるうえで欠かせない工事といえるでしょう。
新築の外構工事には大きく分けて3つのタイプがあります。
クローズド外構は、プライバシーを重視した重厚感のあるスタイルが特徴です。やや高さのある塀や生垣、門扉などで敷地の境界線を囲み、外部からの視線を遮断します。
塀で完全に視線をさえぎる方法から、フェンスで周囲を囲みながら光や風を取り入れる方法まで、さまざまなバリエーションがあります。塀やフェンス・門扉・ガレージなどの要素を組み合わせ、外構デザイン自体を楽しめるのもクローズド外構の魅力です。プライバシーが確保されるため、庭でバーベキューを楽しんだり、じっくりガーデニングに取り組んだりするのにも適しており、広い敷地のお宅に特におすすめのスタイルです。
クローズド外構のメリットは、安全性が向上することです。高めの塀やフェンスで囲まれているため、子どもやペットが道路に飛び出す心配が少なくなります。また、セールスなど外部からの侵入者も立ち入りにくくなります。
一方でデメリットは、工事の費用がほかの外構タイプより高くなることです。敷地の外周は意外と長いため、十分な高さで切れ目なく囲うにはそれなりの費用が必要です。さらに生垣の場合は、定期的な剪定などのメンテナンスコストも発生します。
耐用年数に応じた交換も必要なため、長期的な視点で予算を考えておくことが大切です。また、敷地が狭い場合は外周を囲むと圧迫感が出てしまうこともありますが、隙間の多いフェンスを使ったり、通行人の視線の高さだけを目隠しするデザインにしたりするのも一案です。
オープン外構は、敷地を門扉や塀・フェンスなどで囲わない開放的なデザインの外構スタイルです。道路や隣家との境界にポストや植栽を配置することで、さりげなく区切りを設けることもあります。
オープン外構のメリットは、視覚的な開放感があることです。屋内から外を見ても視界をさえぎるものがないため、窓から見える景色が広く感じられて家のなかも明るく快適になります。さらに、門扉やフェンスなどの高価になりがちな建材をあまり使用しないため、クローズド外構よりも費用を抑えることが可能です。
デメリットとしては、面する道路などから家のなかが見えてしまうことや、どこからでも敷地内へ簡単に侵入できることが挙げられます。そのため、プライバシーの確保や防犯への対策をおこなうことが必須です。また、子どもやペットが道路に飛び出しやすくなるため、安全面でも注意が必要です。
セミクローズ外構は、オープン外構の開放感とクローズド外構の安全性・防犯性を兼ね備えた、日本の住宅事情にマッチした外構スタイルです。門周りは開放的に演出しながら、必要な場所には目隠しを設置してプライバシーを確保するなど、メリハリのあるデザインが特徴です。
セミクローズ外構のメリットは、周囲の街並みとの調和を保ちながら家族の安全やプライバシーを確保できることです。敷地全体を囲うわけではないため、風通しや採光もよくなり資材費や工事費も抑えることができます。
また、部分的な目隠しで敷地を広く使えるため、開放感も得られます。見える部分と見えない部分をバランスよく配置することで、開放感とプライバシーを両立できるでしょう。
一方デメリットとしては、敷地全体が囲われていないため防犯性がやや低くなることです。また、道路や隣家の状況によっては、プライバシー確保のために塀やフェンスを設置しなければならない場合もあります。
ここでは、これまでZOUSが手がけてきた新築外構工事の施工例をご紹介していきます。
存在感のあるタイル張りのグランドアートウォールが印象的な、リッチモダンなセミクローズ外構です。道路からの視線を遮断したプライベートな庭で、家族だけのゆったりとした時間を楽しむことができます。
高低差のある土地を活かしてプライベート空間を実現したクローズド外構です。グレートーンで色合いを統一し、建物デザインを引き立たせるホテルライクな外観に仕上げました。
天然石の質感と特注フェンスの繊細なデザインが調和し、和モダンの雰囲気を醸し出しています。高い外壁によって外部からの視線を完全に遮断し、安心してくつろげるプライベート空間を実現しました。
屋内と屋外を繋ぐウッドデッキと天然芝が印象的な新築住宅です。美しい芝生エリアは日々のメンテナンスを最小限に抑えられるように設計されており、大型のウッドデッキはリラックスできる場所としてだけでなく、家族や友人とのコミュニケーションを楽しむ場としても活躍します。
新築住宅の外構工事には、建物を建設する住宅メーカーや工務店にまとめて依頼する場合と、外構工事専門業者に依頼する場合の2パターンがあります。ここでは、外構工事依頼から完成までの流れをそれぞれのパターンごとにご紹介していきます。
新築外構工事を住宅メーカーや工務店にまとめて依頼するメリットは、建物と外構のトータルコーディネートが考えやすく、打ち合わせの手間を減らせることです。ただし、建物づくりに注力するあまり外構工事の検討が後回しになり、工期や予算が折り合わなくなる場合もあります。住宅メーカーや工務店に依頼した場合の一般的な流れは、以下のとおりです。
外構工事を専門業者に依頼する最大のメリットは、「エクステリアプランナー」や「造園技能士」といったプロのアドバイスが得られることです。建物とは別の契約になるため、新居に住み始めてから周囲の環境に合わせて外構を整えることもできます。
また、中間マージンがかからないため費用を抑えることも可能です。自分で専門業者を探す手間はかかりますが、満足度の高い仕上がりになるでしょう。外構工事専門業者に依頼した場合の一般的な流れは、以下のとおりです。
ここからは、新築外構工事の費用相場と工事期間について解説していきます。
新築外構工事の費用相場は、一般的に住宅本体の建設費用の10%程度といわれています。
※住宅本体の建設費用は「建物の価格+工事費用+諸経費」の合計額
100坪の土地の場合、外構工事費用は300〜500万円程度が相場ですが、外構工事の内容によって費用は大きく変わってきます。外構全体を一度に工事する場合や、クローズド外構のように使用するエクステリア建材が多い場合は費用が高くなる傾向があります。
一方、限られた部分だけの外構工事や、オープン外構のようにエクステリア建材が少なくても済む場合は費用が抑えられるでしょう。たとえば、予算に応じて以下のような外構工事が可能です。
以上の費用はあくまでも目安ですので、詳しくは依頼する業者に見積もりを依頼して確認しましょう。
一般的な一戸建て住宅の外構工事は、依頼から工事完成までで約2週間から2ヶ月程度が目安となります。ただし、外構のタイプによって工事に必要な期間が異なります。
工事に必要な期間は、工事の範囲や工程のボリュームによって変動します。また、敷地の準備や必要な資材の調達にも時間がかかる場合があります。そのため、外構工事を依頼する際は、業者に具体的な工期を確認することが重要です。
新築の外構工事は、住宅の基礎工事が完成したタイミングで見積もりを依頼するのがベストでしょう。このタイミングで依頼するメリットは、以下のとおりです。
外構をおしゃれなデザインにするポイントは、住宅と外構のデザインを統一することです。たとえは、和風の住宅に洋風の門を組み合わせてしまうと、全体の印象にまとまりがなくなり、センスが悪く見えてしまうでしょう。モダンな雰囲気にしたいのか、ラグジュアリーな印象にしたいのかなど、イメージを明確にしておくことが大切です。
しかし、自分でデザインを考えるのは難しいものです。漠然としたイメージはあっても、具体的な形にすることは簡単ではありません。
そのような場合は、デザイナーが在籍する外構工事業者に依頼するのがおすすめです。気になる業者のホームページで施工例をチェックして、自分の理想のイメージに近い事例がある業者を選ぶとよいでしょう。
また、エクステリアのオーダーメイドに対応している業者であれば、より自分好みの空間を実現できます。市販品では、色は気に入っても使い勝手が悪いなど、どこかしっくりこないこともあるでしょう。一方、オーダーメイドのエクステリアなら飽きずに長く使い続けることができます。
ZOUSでは、素材・色・サイズを自由にカスタマイズできるオリジナルプロダクトを提供しています。従来のブランド品と比べて40%以上のコストカットを実現し、高品質な屋外プロダクトをリーズナブルな価格で販売しています。お客様が理想とするデザインやサイズでオリジナル商品をご提供できるのは、ZOUSならではのサービスです。
ZOUS本店のショールームでは、オリジナルプロダクトを実際に見ていただくことができます。ご興味のある方は、ぜひ一度足をお運びください。
ここでは、住宅を新築した際に外構工事をおこなうメリットと、おこなわない場合のデメリットを解説していきます。外構工事をおこなう最大のメリットは、住宅の外観を美しく整えることで全体の印象がより良くなることです。住まいのデザイン性が向上して見栄えが良くなります。
見栄えが良くなるだけではなく、駐車場やテラスなどを整備することで日常生活の利便性も高まります。車の出し入れがスムーズになったり、屋外でのリラックスした時間を過ごせるようになったりと、暮らしの質が向上するでしょう。
さらに、塀やフェンス・ロック付き門扉などの設置は、周囲からの視線を遮り、不審者の侵入を防ぎやすくするため効果的な防犯対策となります。加えて、防犯カメラやインターホンを設置すれば、より安全性が高まるでしょう。
また、プライバシーを守ることもできます。外から丸見えだった庭が、塀やフェンス・生垣を設けることで周りの目を気にせずに利用できる空間に生まれ変わります。洗濯物を外に干しても生活感がでることもありません。
一方で、新築の際に外構工事をおこなわない場合、いくつかのデメリットが生じる可能性があります。まず、敷地を土のままにしておくと、さまざまな場所が汚れやすくなります。玄関に土や砂が持ち込まれ、掃除や洗濯の手間が増えてしまうでしょう。
また、立派な家を建てたとしても、外構工事をおこなわないと周囲との調和が取れず、殺風景な印象を与えてしまうかもしれません。プライバシー保護や防犯面での不安も生じます。塀・フェンス、植栽などの目隠しを設けないと、周囲からの視線を遮断することができず、不審者の侵入リスクも高まります。
さらに、隣家との境界を仕切るもの設置しないことでトラブルに発展する可能性があります。外に置いたものが飛んでいってしまったり、砂やホコリが隣家に侵入したりして迷惑をかけてしまう恐れがあるのです。
このように、外構工事はデザイン性・機能性・防犯性・プライバシー保護など、さまざまな面で住まいの価値を高めてくれます。快適で安心な暮らしを実現するために、外構工事は非常に重要な役割を果たしているといえるでしょう。
外構はその住宅の印象を大きく左右します。また、外構のデザインや機能性によって、住まいの快適さや利便性も変わってきます。
新築の外構工事を成功させるポイントは、住宅のデザインと外構のデザインを統一させること、そして自分のライフスタイルに合った機能性を備えることです。また、外構工事をおこなうタイミングや費用についても、事前にしっかりと計画を立てる必要があります。
外構工事は、専門的な知識と経験が必要とされる分野です。新築住宅の魅力を最大限に引き出すためにも、信頼できる外構工事の専門業者に依頼されることをおすすめします。
ZOUSはこれまでに新築の外構工事を数多く手がけており、エクステリアのプロによるこだわりの設計・施工を提供しています。新築の外構工事をお考えの方は、ぜひお気軽にZOUSまでお問合せください。
