「ゆっくりくつろげる庭が欲しい」
「人目を気にせず子どもを遊ばせたい」
そんな方におすすめなのが、「プライベートガーデン」です。プライベートガーデンをつくれば、通行人や近所の目を気にすることなく過ごせる、自分だけの屋外スペースが手に入ります。
この記事では、そんなプライベートガーデンのつくり方や費用、注意点などを解説します。これから庭づくりをする方や、庭が快適な空間になるようリフォームしたい方はぜひ参考にしてください。
目次
プライベートガーデンとは、入居者以外が侵入できないように設計されていたり、外からの目線を遮断できるように設計されていたりするプライベートな庭のことです。プライベートガーデンと言えば、一般的にはマンション入居者だけが使える1階の庭や、セキュリティ管理された庭園がメインでしたが、「プライバシーを大切にしたい」と考える人が増えたことによって、最近では戸建て住宅のプライベートガーデンが注目されています。
プライベートガーデンをつくるメリットは3つあります。
プライベートガーデンなら、お庭を室内のように活用できます。例えば、パジャマのまま庭に出てモーニングコーヒーを楽しんでも人目が気になりません。ガーデニングや家庭菜園で好きな花や野菜を育てたり、家族や友人とバーベキューをしたり、机を置いてリモートワークをしても良いでしょう。
また、プライベートガーデンは外への飛び出しを予防できるため安全性が高く、子どもを遊ばせるスペースや愛犬用のドッグランスペースとしても最適です。プライベートガーデンがあれば、自由気ままに「豊かな暮らし」を満喫できるでしょう。
自宅にプライベートガーデンがあるデメリットは、3つ考えられます。
プライベートガーデンには目隠しが必要なので、利用できる敷地の広さや位置によってはデメリットが生じる可能性が高くなります。しかしエクステリア資材を適切に選んだり、設置方法を工夫したりすることで、ある程度解決することは可能です。詳しくは「自宅にプライベートガーデンをつくる際の注意点」をご覧ください。
戸建て住宅でつくるプライベートガーデンには、4つの種類があります。ここでは、それぞれの特徴を詳しく解説します。
玄関や庭が道路に面する多くの戸建て住宅では、クローズド外構の一部を使ってプライベートガーデンをつくる方法が一般的です。クローズド外構とは、住宅の敷地全体をフェンスや塀などで囲んだ、境界線のはっきりした外構のことです。道路側には意匠を凝らした門柱や門袖、壁やフェンスを配置し、隣家との境界線はメッシュフェンスを使うことが多いでしょう。
クローズド外構でつくる庭は、プライベートガーデンとして広い面積を確保しやすいため、さまざまなことに活用できるのが魅力です。子どもの遊具を置いたり、自宅プールをつくったりなど、さまざまなデザインに設計できます。
外部からの視線や音を完全にさえぎられる中庭を、プライベートガーデンにする方法もあります。例えば、ロの字型建物の1階につくる中庭や、コの字型建物の一部に目隠し壁をつくる中庭なら、プライベートガーデンとしても活用できます。半地下をつくってコンパクトなくつろぎスペースを確保するのも良いでしょう。
中庭は外からの視線が入りづらく窓を大きくしやすいので、室内に日差しを取り込める魅力があります。そのため、建物の外に庭がつくりづらい特殊な地形や、住宅密集地でプライベートガーデンをつくりたい方におすすめです。また、中庭の2階にインナーバルコニーを設置すると、小さなプライベート空間を増やすことも可能です。
敷地がコンパクトな家でも、人が通れる幅があれば、回廊式のプライベートガーデンとして楽しむこともできます。例えば、道路に面した玄関アプローチから家の裏側まで続く通路があるなら、その場所をプライベートガーデンにできるよう工夫してみましょう。
室内からつながる小さなウッドデッキをつくったり、デザイン性のあるタイルを敷いたりすれば、コンパクトでもリラックススペースとして活用できます。適度に目隠しをして椅子を置くだけでも、静かなプライベート空間になるでしょう。
浴室に隣接した場所につくるバスコートも、贅沢なプライベートガーデンといえるでしょう。バスコートとは浴室から外に続いている空間のことで、囲いがあり裸で出入りできるスペースを指します。
自宅にバスコートがあると、旅館やホテルの露天風呂があるような気分を味わえるのが魅力です。バスコートは外から見えないようにしっかり目隠しをする必要があるため、浴室を使わないときはプライベートガーデンとして利用しやすいでしょう。
プライベートガーデンづくりのポイントは、見せてもいい部分と見せない部分を分けることです。そのためには、自宅に合った適切なサイズや種類の目隠しが必要です。ここでは、プライベートガーデンで使う目隠しの種類について解説します。
プライベートガーデンをつくる際に、最もよく使われるのは「目隠しフェンス」です。目隠しフェンスには、隙間のない完全目隠しタイプと風を通すルーバータイプがあり、それぞれ横格子と縦格子のデザインがあります。また、使われる素材はアルミ製・人工木製・樹脂製が一般的です。
アルミ製は強度と耐久性に優れ、人気の木目調デザインなど種類の多さが特徴です。人工木製はナチュラルな風合いやメンテナンスのしやすさが魅力です。
樹脂製でよく使用されるのは、ポリカーボネートというプラスチック素材です。半透明なタイプを使うと、外からの視線をさえぎりながら日差しを取り入れられます。このように、目隠しフェンスはデザインや素材のバリエーションが豊富なため、家の外観や目的に合わせたタイプを選ぶと良いでしょう。
プライベートガーデンを緑あふれる癒しの空間にしたいなら、樹木を活用してみましょう。背の高い樹木を使った目隠しはフェンスや塀よりも閉塞感が軽減されやすく、木漏れ日が入るため明るさを保ちやすいでしょう。
花をつける樹木なら、華やかで四季を感じやすい空間をつくれます。また、常緑樹と落葉樹を混ぜて植栽すれば、柔らかな印象の心地よい庭になるでしょう。
ブロック塀などの壁を使ってプライベートガーデンをつくると、外との境界線がはっきりするためプライバシーを確保しやすくなります。広い範囲で壁を設置すれば、外からの印象も重厚なものになるでしょう。
模様がついたデザイン性の高い化粧ブロックやレンガなど種類も豊富にあるため、他にはないおしゃれな塀をつくることも可能です。ただし、高い塀をつくる場合は倒れないよう基礎を厚めにつくる工事をしたり、広いスペースや高い設置費用が必要になったりすることもあるため、入念に計画することが重要です。
パーゴラや屋根があるデッキ・テラスなら、シェードを支柱間に渡したりして目隠しにすることで、プライベートガーデンになります。また、屋外用のカーテンを設置すると、パティオ風の優雅なスペースを実現できます。
シェードや屋外用カーテンを使うと圧迫感がなく風通しも良いため、小さなリラックス空間を望む方に最適です。これらは日除けとしての機能や耐久性に優れており、重量も軽く取り扱いが簡単です。交換も手軽にできるため、メンテナンスにそれほど費用がかからないという魅力もあります。
複合でつくる目隠しは「フェンス+植栽」「フェンス+塀」「植栽+塀」「フェンス+塀+植栽」の組み合わせがあり、いずれもプライベートガーデンで活用できます。目隠しの種類を複合させるとデザインのバリエーションが豊富になり、アクセントのある印象的な外観をつくれます。また複合でつくる目隠しは「しっかりした目隠しと通気性を両立させたい」「高い目隠しをしたいが圧迫感を出したくない」などさまざまな要望に対応できるのも魅力です。
プライベートガーデンをつくる費用相場は、数万〜100万円と幅広く、庭の敷地面積によって変動します。ここでは、プライベートガーデン工事の目安となる費用相場について紹介します。
プライベートガーデンをつくる際の、庭づくりについての費用相場は以下のとおりです。それぞれ使う材料や面積によって費用が変わります。庭づくりをする際には費用の目安として参考にしてください。
工事の種類 | 費用相場(材料・工事・経費) | 工期 |
---|---|---|
芝生の貼り付け | 5,000~10,000円/㎡ | 1日 |
砂利の敷き詰め | 3,000〜9,000円/㎡ | 1日 |
庭の整地 | 2,500~6,000円/㎡ | 1日 |
ウッドデッキ設置 | 300,000~500,000円 | 1日 |
テラス設置 | 150,000~200,000円 | 1日 |
ガーデニング・花壇設置 | 200,000~300,000円 | 1日〜 |
土間コンクリート設置 | 10,000~15,000円/㎡ | 1週間〜10日 |
プライベートガーデンをつくる際に重要なのは、プライバシーを守る目隠しです。目隠しを設置する費用相場は以下のとおりです。
目隠しの種類 | 費用相場(材料・工事・経費) | 工期 |
---|---|---|
フェンス | 400,000~600,000円 | 3日~5日 |
植栽 | 100,000~200,000円 | 1日~3日 |
塀(壁) | 1,000,000円前後 | ブロック積み:2週間前後 コンクリート流し込み:1カ月 |
シェード・屋外用カーテン | 20,000~100,000円 | 1日 |
複合 | 20,000~55,000円/㎡ | 組み合わせによって異なる |
目隠しの費用相場は、幅や高さ、素材によっても異なるため、正確なサイズで見積もりを作成してもらいましょう。
ここでは、自宅にプライベートガーデンをつくる際の注意点を解説します。
プライベートガーデンづくりは、目隠しの高さを決めるところから始めます。一般的に成人男性の目線は立った状態で1.5〜1.6m程度の高さにあります。道路や隣家との高低差も考慮しながら、目隠しの高さと種類を検討しましょう。
その際に注意したいのは、日当たりと防犯面です。プライベートガーデンに隣接する室内も明るくしたい場合は、採光性の高い目隠しを選びましょう。また、防犯面を高めるためには、簡単に乗り越えられない高さが必要です。
防犯性を高めるには、一般的に1.5〜1.8m程度が適しているといわれています。ただし目隠しが高すぎると死角ができてしまい、逆に侵入しやすくなります。その場合、あえて複合タイプや半透明のフェンスを使っても良いでしょう。
プライベートガーデンで使う目隠しに、圧迫感が出ないよう工夫するのも重要です。道路や隣家との間に段差があったりして自宅の位置が低い場合、2m以上の目隠しが必要な可能性があります。この場合、かなり広いスペースがない限り、塀やフェンスだけの目隠しではかなり圧迫感があります。
そのため、背丈のある樹木での目隠しや、塀やフェンスと植栽を組み合わせる方法などを検討すると良いでしょう。ただし、樹木は日当たりがないと枯れる種類もあるため、日照時間や方角に合う植栽を選んでデザインすることをおすすめします。
プライベートガーデンには背の高い目隠しを設置するため、防犯性を高める方法も同時に検討しましょう。外部からの侵入に対しては、防犯カメラや人感センサーライトなどを設置して「侵入しづらい家」をアピールするのも効果的です。また、目隠しの内側に死角や隠れられるスペースができてしまう場合は、照明を使って影ができる場所を照らすなどの工夫をしましょう。
ここまで、プライベートガーデンのつくり方や費用、注意点などを解説しました。自宅にプライベートガーデンをつくれると、いつでも気軽に出入りできる空間が増え、日常生活がより豊かになるでしょう。目隠しをするための資材にはさまざまな種類があるため、庭の一部やコンパクトな場所でも、自宅にあったプライベートガーデンをデザインできます。
今回紹介した目隠しの種類や注意点を参考にして、心地よいプライベートガーデンを手に入れてください。プライベートガーデンのデザインをご希望の方は、当社「ZOUS(ゾウズ)」までお気軽にご相談ください。
「Outside & Life Style 自分の庭を遊び尽くす!」をモットーに、海外のようなお庭で、外の目を気にせず楽しめる空間デザインを得意としています。これまで数々のエクステリアを手掛けてきた知識と経験の豊富なスタッフが多数在籍しています。
コストパフォーマンスと高品質を大切にし、厳選した良質な資材を直輸入。遠目で分かるオリジナルデザインと近目で分かる施工のこだわりで、あなたの理想のエクステリアを叶えます。