屋上を有効活用すると使えるスペースが増えるため、できることの幅が広がります。特に、屋上ならではの特性である、日当たりや景観の良さを活かせるメリットは大きいです。しかし、屋上を有効活用するには、過ごしやすい環境を整える必要があります。その方法の1つがリフォームによる屋上テラスの作成です。
今回は、屋上テラスのリフォーム費用について、詳しく解説していきます。本記事を読むと、屋上テラスのリフォームやメンテナンスの費用だけでなく、屋上テラスのメリット・デメリット、リフォーム時の注意点が分かります。屋上テラスを作りたい方はもちろん、新しいスペースを作りたい方、家でできることの幅を広げたい方は、ぜひご一読ください。
目次
屋上テラスとは、屋上に作られたテラスのことです。テラスと混同されがちなものとして、バルコニーやベランダがあります。実際、テラスとバルコニー・ベランダの明確な違を理解されている方は多くありません。そこで、まずはテラスとベルコニーベランダの違いについて見ていきましょう。
バルコニーとベランダは、基本的に建物の2階以上に設置されています。この2つの違いは、屋根の有無です。屋根がある場合がベランダ、屋根がない場合がバルコニーになります。一方、テラスは1階部分にあり、リビングと同程度の高さで張り出した床のことです。
基本的に床材には、ウッドデッキやタイルが使用されていて、屋根はありません。一昔前までは、屋上は鉄筋コンクリートの住宅でなければ作ることができませんでした。しかし、排水勾配とバルコニー面積の基準が緩和されたことで、木造住宅にも屋上を作れるようになり、屋上テラスを作る方が増えているのです。
リフォームで屋上テラスを作ると、庭のような使い方ができます。屋上は日当たりが良いため、洗濯物を干す場所として適しているだけでなく、ガーデニングや家庭菜園も楽しんだり、子どもやペットの遊び場として活用したりできます。
さらに、テントを張れば、自宅にいながらキャンプや天体観測を楽しめるのも魅力です。日当たりと景観が良い場所に新しいスペースを作って活用できるのが、屋上テラスをリフォームする一番の魅力といえるでしょう。
屋上は、基本的に下の階の床面積と同程度の広さがあります。この広いスペースを仕切りなしで使えるのは大きな魅力です。そのため、リフォームによって屋上テラスを作りたいと考える方は少なくありません。
しかし、屋上テラスにはメリットだけでなく、デメリットもあります。そのため、リフォームを検討するときは、デメリットについても理解しておかなければいけません。ここからは、屋上テラスのメリットとデメリットについて、詳しく解説していきます。
屋上テラスの代表的なメリットが次の4つです。
それでは、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
屋上は、屋内やベランダなどの空間に比べて、仕切りなく広いスペースが広がっています。そのため、屋上テラスを作れば、その空間を広々と使えるメリットが得られます。他の場所ではスペースが足りずに諦めていたアイデアも、屋上テラスを利用すれば、無理なく実現させられるでしょう。
リフォームで屋上テラスを作れば、子どもやペットの遊び場として活用できるのも大きなメリットです。特に、小さなお子様がいる方にとっては、公園まで出かけなくても屋外で遊ばせられるのは、大きな魅力といえるでしょう。また、ペットがいる場合は、屋上だと十分に走り回れるスペースが確保できるため、運動不足にならない環境を作れるのも大きなメリットです。
リフォームで屋上テラスを作ると、アウトドアを楽しめるのも1つのメリットです。バーベキューや大人数での食事ができるでなく、テントを張れば家にいながらにして、本格的なキャンプを楽しめます。また、基本的に屋上は視界を遮るものが少ないため、天体観測の場所としても使えるでしょう。さらに、屋上は日当たりが良いため、ガーデニングや家庭菜園も楽しめ、自然と触れ合う時間を増やせるのも大きなメリットといえます。
屋上は日当たりと景観が良いため、リラックスするための場所としても活用できます。たとえば、屋上にテーブルセットを置けば、食事やティータイムを楽しめるでしょう。屋外で過ごす開放感は、屋内の食事やティータイムでは味わうことができません。また、単にリラックスできる場所として使うだけでなく、景色が良い場所でアルコールを楽しむといった贅沢な使い方もできます。
屋上テラスの代表的なデメリットとしては、次の2点が挙げられます。
屋上テラスで後悔しないためには、これらのデメリットについて事前にしっかり理解しておくことが大切です。
それぞれのデメリットの詳細について、以下で確認していきましょう。
リフォームで屋上テラスを作るときは、防水工事を実施しなければいけません。なぜなら、防水工事を実施していないと、屋上から雨漏りする危険があるからです。雨漏りが続くと、家の構造に影響を与える可能性もあるので、雨漏りが起こった場合は早急に対応しなければいけません。そのため、屋上テラスのリフォーム時は、防水工事を実施して水が溜まらない環境を整えておきましょう。
防水工事を実施したからといって、雨漏りの心配がゼロになるわけではありません。なぜなら、時間が経過することで防水機能が落ちていくからです。たとえば、防水シートが破れてしまうと、雨水が入り込み雨漏りに繋がる危険があります。
このような事態を防ぐためにも、定期的なメンテナンスは欠かせません。安心できる環境を維持していくためにも、1年に1度程度のメンテナンスが必要になることは覚えておきましょう。
一般的なリフォーム費用相場は、1㎡あたり約10~12万円程度がボリュームゾーンとされています。屋上テラスのリフォーム費用は、家の状態や使う素材、デザインによっても大きく変わるので、1つの基準として覚えておきましょう。ただし、この費用相場は、既に屋上がある場合の費用です。
屋上がない場合は、リフォーム工事によって屋根を解体して新しく屋上を作る必要があります。このときの費用相場は、約100万円から150万円程度です。もちろん、こちらのリフォーム費用も、家の状態によって変わります。複雑な工事が必要な場合や、建物の強度を高める必要がある場合は、工事費用が膨らむ可能性があることは覚えておきましょう。
なお、屋上に上がるための階段を設置する場合、外階段と内階段によってリフォーム費用が変わります。外階段を設置するときのリフォーム費用相場は約20~50万円で、内階段のリフォーム費用相場は約70~90万円がボリュームゾーンです。
屋上テラスを安心して使い続けるためには、定期的なメンテナンスが必要になります。定期的なメンテナンスを実施しないと、雨漏りに繋がることがあるためメンテナンスは必ず実施しましょう。
屋上テラスのメンテナンスとしては、まず表面保護の仕上げ塗装が必要です。なお、周期は5年に1度程度と覚えておきましょう。なお、表面保護の仕上げ塗装の費用相場は約2,000円から4,000円程度です。表面保護の仕上げ塗装を実施すると、防水層を紫外線から守り劣化を防ぐことができます。
また、10年に1回は、専門業者による定期点検を実施しなければいけません。定期的なメンテナンスを実施していても、防水層は気付かないうちに劣化していきます。劣化を放置したままだと雨漏りリスクが高まるので、定期点検を実施して劣化部分がないのかを確認しましょう。
屋上テラスのリフォーム工事前には、次の3点に注意しなければいけません。
ここからは、それぞれの注意点の詳細について確認していきましょう。
屋上テラスのリフォームで実施する防水工事は、複数の種類が存在します。まずは、それぞれの費用相場と耐用年数を見ていきましょう。
防水工事の種類 | 費用相場 | 耐用年数 |
---|---|---|
ウレタン防水 | 約5,000円~8,000円程度 (1㎡あたり) |
約10年~12年程度 |
FRP防水 | 約5,000円~8,000円程度 (1㎡あたり) |
約8年~10年程度 |
シート防水 | 約4,000円~7,000円程度 (1㎡あたり) |
約10年~12年程度 |
アスファルト防水 | 約5,000円~9,000円程度 (1㎡あたり) |
約15年~20年程度 |
金属防水 | 約60万円 (10㎡程度) |
約10年~30年程度 |
金属防水の耐用年数が約10年~30年と幅広い理由は、亜鉛メッキ鋼板とステンレス鋼板のどちらを使うのかによって、耐用年数が変わることが関係しています。当然、どちらを使用するのかによって、耐用年数だけでなく費用も変わってきます。正確な費用を把握したい場合は、見積もりを依頼して確認しておきましょう。
また、屋上では排水も大切になります。排水が機能していないと、屋上に水が溜まり雨漏りしやすくなるため、排水勾配は重要です。保険適用の設計基準では勾配は1/50と設定されていますが、防水方法や表面排水しやすい設計と判断された場合は、この限りではありません。ただし、勾配は簡単に変えることができないので、リフォーム時には業者と相談して、排水が機能する状態を作りましょう。
家を増改築すると、建ぺい率や容積率に影響を与えるため、屋上をリフォームした場合の扱いを気にされる方も少なくありません。そこで、ここからは屋上テラスをリフォームしたときの建ぺい率と容積率について、詳しく解説していきます。
建ぺい率は、上から敷地を見たときに、建築物がどれくらいの割合を占めているのかを数値化したものです。そのため、基本的には屋上テラスをリフォームしても、建ぺい率が変化することはありません。ただし、屋上が家の建築面積からはみ出すリフォームを実施した場合は、建ぺい率に影響する可能性があることは覚えておきましょう。
容積率とは、敷地面積に対する建築物の延べ床面積の割合のことです。床面積と聞くと、屋上も対象になると感じるかもしれませんが、容積率に影響するのは屋根付きの床なので、屋上は算入する必要がありません。そのため、屋上テラスにリフォームしても、容積率に影響を与えることはないと覚えておきましょう。
リフォームで屋上テラスを作るときは、建築基準法と積載重量について確認しておかなければいけません。定められたルールを守らなければ、法律違反になってしまうので注意が必要です。そのため、屋上テラスのリフォーム工事は、建築基準法や積載重量に関する知識を有している業者への依頼を心がけましょう。
特に、積載重量は安全性にも大きく関わるので注意が必要です。リフォームで屋上テラスを作り、ガーデニングや家庭菜園を楽しむ場合は、少なくない量の土が必要になるので、重量の上限を超えないように気をつけてください。不安な場合は、業者に相談して積載重量に問題がないかを確認するようにしましょう。
今回は、屋上テラスのリフォームについて、費用やメリット・デメリット、注意点などを詳しく確認しました。リフォームで屋上テラスを作ると、日当たりと景観が良い場所を庭のように活用できます。
しかし、屋上テラスを作るには、少なくないリフォーム費用がかかるので、後悔しないためにはメリットだけでなく、デメリットを理解しておくことも大切です。また、建築基準法や積載重量を守らないと、屋上テラスを作ってからトラブルに発展する可能性があるため、注意しなければいけません。屋上テラスを後悔なくリフォームし、過ごしやすい空間を実現するためにも、信頼できる業者への依頼を目指しましょう。
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