シャッターゲートには防犯性を高め、盗難やいたずらから愛車を守る役割があります。車を大切にしている方なら、誰もが一度は欲しいと思うアイテムですよね。
とはいえ、ある程度の費用がかかり、家の外観も大きく変化するため、設置するか迷っている方も多いでしょう。また、シャッターゲートにはさまざまな種類があるので、設置する場合はそれぞれの特徴を理解して選ぶことも大切です。
そこでこの記事では、シャッターゲートの種類や設置費用、実際に設置した事例などについて解説します。おしゃれな施工事例も紹介しますので、外構工事を予定している方や、シャッターゲートの後付けを検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
シャッターゲートとは、駐車スペースの入り口部分に設置するシャッターがついたゲートのことです。シャッターを閉じると外部から人が入れなくなるため、愛車の盗難やいたずらが防げるなど、高い防犯効果が期待できます。高級感があり、見栄えがよくなるのもシャッターゲートの魅力のひとつです。
アーチとシャッターのみで屋根も壁もないもの、屋根つきのもの、ガレージの入り口に設置するものなど、形はさまざまです。最近は意匠性に優れた製品が数多く出ているので、住宅や庭の雰囲気によく調和するおしゃれなゲートを見つけられるでしょう。
シャッターゲートにはいくつかの種類があります。ここでは、主な種類について解説します。
シャッターゲートは、シャッター部分の形状から「スラットタイプ」と「グリルタイプ」の2種類に分けられます。それぞれの主な特徴は以下の通りです。
種類 | 形状 | 特徴 |
---|---|---|
スラットタイプ | シャッター部分に隙間がない | ・閉めると内部が見えなくなり、プライバシーが守られる ・仮に侵入者がいても気づかれにくい |
グリルタイプ | シャッター部分に隙間がある | ・開放感がある ・砂埃や雨は防げない |
上部をグリルタイプにし、下部をグリルタイプにする組み合わせ型も存在します。
シャッターゲートには、電動式のものと手動式のものがあります。それぞれの特徴は以下の通りです。
種類 | メリット | デメリット |
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電動式 |
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手動式 |
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それぞれにメリット・デメリットがあるので、よく考慮して選びましょう。
シャッターゲートには、愛車を保護し住宅に高級感を与えるなどのメリットがある一方、いくつかデメリットもあります。シャッターゲートを導入するつもりなら、どのようなメリット・デメリットがあるかを知っておくことが大切です。ここでは、シャッターゲートを設置する主なメリット・デメリットを紹介します。
シャッターゲートを自宅に設置する主なメリットは以下の4つです。
愛車を守りたい方にとって、シャッターゲートは非常に意味のあるエクステリアと言えます。
駐車スペースやガレージにシャッターゲートを設置すると、閉めたときに内側と外側での境がしっかり遮断されます。いったんシャッターゲートを閉めてしまえば、外から入ることができません。そのため、車の盗難やいたずらを防止できます。
スラットタイプのシャッターゲートであれば内部が見えないので、駐車している車の種類も分かりません。高級車狙いの窃盗団に目をつけられるリスクも下がるでしょう。
警察庁の発表によると、ピーク時よりは減っているものの、2022年の自動車盗難の認知件数は5,734件にも及びます。愛車を盗難から守る方法として、シャッターゲートの設置は効果的です。
参考:警察庁ウェブサイト
屋根付きのシャッターゲートの場合、特にスラットタイプでは雨風や土埃などから愛車をしっかり守れます。雨風にさらされることによるボディの劣化を防ぎ、きれいな状態を維持しやすくなるでしょう。
強い台風がきた場合、傘や屋根の一部などさまざまなものが飛んでくることがあります。飛来物が車に当たれば、傷やへこみがつくでしょう。ガレージにシャッターゲートを設置しておけば、飛来物を防げます。
シャッターゲートは敷地内で大きな面積を占めるため、家全体の雰囲気にも影響を与えます。重厚なデザインの製品を選べば、高級感や特別感を演出することが可能です。洗練されたデザインの製品を選べば、住居の雰囲気もスタイリッシュになるでしょう。
電動式のシャッターゲートを選べば、車の中からシャッターの開け閉めができるので非常に便利です。伸縮ゲートや引き戸ゲートといったシャッターゲート以外のカーゲートを設置している場合、いったん車を降りて開け閉めし、また車に乗り込む必要があります。面倒に感じている方も多いでしょう。
電動式シャッターゲートであれば、そのような手間はかかりません。車に乗る機会が多い方ほど、電動で開閉できる点は大きなメリットになります。
シャッターゲートのデメリットとしては、以下の2点が挙げられます。
スラットタイプを設置するのであれば、なるべく死角をつくらない設計が必要です。シャッターゲートの設置にはある程度まとまった費用がかかりますが、メリットを考えればそれだけの価値があるといえるでしょう。
シャッターゲートの設置にあたって、費用がどの程度かかるのか気になる方も多いでしょう。そこで、ここではおおまかな価格の相場と設置費用を抑えるポイントについて解説します。
シャッターゲートは大型のエクステリアのため、設置にはそれなりに費用がかかります。ただし、どの製品か、電動か手動か、サイズはどれくらいかなどによって費用が大きく異なるため、いくらと言い切ることはできません。
そのため、あくまでも目安となりますが、車1台分のシャッターゲートの本体価格は75~150万円ほどです。一般に電動式よりも手動式のほうが安くなります。また、本体価格のほか、取り付け工事費用が50万円程度必要です。トータルでは、150万~200万円ほど見ておくとよいでしょう。
シャッターゲートの設置費用を抑えるなら、以下の方法があります。
設置工事を依頼するなら、まずは複数の業者から相見積もりをとることが大切です。適当に選んだ1社だけで決めてしまうと、提示された金額が適正価格かどうかの判断ができません。複数の業者から見積もりをとることで、シャッターゲートの費用相場が把握できます。
シャッターゲートは電動式のほうが高い傾向にあるので、手動式を選ぶのも効果的です。日ごろは公共交通機関を利用した移動が多く、車に乗る機会が少ない場合は検討する価値があるでしょう。ただし、運転する機会が頻繁にある方が手動式を選ぶと開閉が面倒になる可能性があります。利用頻度を考慮して決めましょう。
シャッターゲートを設置する際は、いくつか注意すべきポイントがあります。主な注意点は以下の4つです。
設置する前に、注意点を把握しておきましょう。
シャッターゲートはかなり大型のため、設置しようとしても門や塀、家の軒などと干渉することがあります。干渉物があると、シャッターゲートのタイプによっては設置できないことがあり、注意が必要です。
シャッターゲートの設置には広い面積が必要です。敷地の広さによっては希望の製品が設置できないケースもあることを知っておきましょう。
ただし、さまざまな製品が展開されているため、あまり広くないところでも設置できるシャッターゲートもあります。敷地に十分な面積がない場合は、信頼できる業者に相談してみるとよいでしょう。
住居が傾斜地に建っている場合、シャッターゲートの設置が難しい場合があります。基本的に、シャッターゲートは平坦地への設置が想定されているためです。
ただし、傾斜がそれほど強くない場合は、調整して設置できる製品も存在します。シャッターゲートを設置したい場所が傾斜地の場合は、信頼できる業者に一度相談してみるのがおすすめです。
シャッターゲートは、シャッターを開け閉めする際に音が発生します。音が大きすぎて周辺の迷惑にならないかどうかは、必ず確認しておきましょう。
特に、早朝や深夜に駐車スペースを使う機会が多い場合、静まり返った空間に音が大きく響く可能性があるので注意が必要です。近所からうるさいと苦情が来る恐れがあります。
一般に、手動式よりは電動式のほうが開閉時の音は小さめです。また、電動式の中でもオーバースライダー方式を選ぶと、音が抑えられます。
オーバースライダー方式とは、開けたシャッターを天井部分に沿ってすっぽり収める方式です。通常はシャッターをくるくると巻き上げて上部に収納するしくみになっており、シャッターを巻き上げる際に大きな音が発生します。オーバースライダー方式であればシャッターを巻き上げないので、音が控えめです。
シャッターゲートは目立つため、家全体の雰囲気と調和しているか、周囲の環境になじんでいるかもチェックしておきたいポイントです。スタイリッシュなシャッターゲートを選んでも、家と調和していなければなんとなくちぐはぐな印象を与えかねません。価格や機能だけで決めず、デザインもよく考慮し、家や周囲の環境とテイストが一致するシャッターゲートを選びましょう。
ここまでシャッターゲートについて説明してきましたが、文章だけではイメージがつかみにくいでしょう。そこで、ここでは実際の施工事例を紹介します。設置イメージの参考にしてください。
https://zous-exterior.com/works/chiba-groundartwallsg/
グランドアートウォールを活用し、シンプルモダン調に仕上げたシャッターゲートです。グランドアートウォールは特殊発砲素材を採用した壁用の建材で、ブロック塀などとは異なり加工の自由度が高く、軽くて丈夫な塀や壁がつくれます。
施工事例では、ガレージは建物の雰囲気に調和する落ち着いた色味にし、シャッターは白で合わせることで上品で洗練された見た目に仕上げました。ともすれば無機質になりかねない空間に、シンボルツリーがよいアクセントとして機能しています。
https://zous-exterior.com/works/chibao/
白く明るい門塀に華やかな乱形石を敷いたアプローチ、そして落ち着いた色味の門扉のコラボレーションに、重厚感のあるデザインのシャッターゲートを合わせました。シャッターゲートと門扉が全体を引き締め、華やかでありながら落ち着きも備える洗練された外観に仕上がっています。
https://zous-exterior.com/works/chabaf/
天然石を利用したおしゃれな外壁に、シックなフェンスとシャッターを組み合わせました。足元には自然なグリーンを配置することで明るさを添え、上質なクラス感を演出しています。シャッターゲートはシックなトーンながら重すぎないデザインで、住居の外観と美しく調和しています。
シャッターゲートは、愛車を盗難やいたずら、飛来物から守る役割を持つエクステリアです。おしゃれなデザインのものも多く、設置することで高級感や特別感が生まれます。
主な種類は、隙間のないフラットな形状のスラットタイプと隙間がある開放的なグリルタイプの2つです。また、それぞれ電動式と手動式があります。
設置にあたっては、干渉するものはないか、十分な広さがあるか、家の外観や周囲の環境になじむかなどの点に注意が必要です。業者にしっかりと相談して素敵なシャッターゲートを選びましょう。