ウッドデッキは、そよ風や日差しを感じながら、アイデア次第でさまざまなことができるスペースとして人気となり今やエクステリアの定番です。ただウッドデッキの材料は、天然木と人工木の2つに大別され、さらにそれぞれにいくつもの種類があるため選ぶのに大変だと聞きます。
この記事でおすすめするのは天然木ですが、比較するために人工木についても詳しく紹介しています。
数ある天然木のなかでもイチオシはウリン材やイペ材です。
ウリンは、東南アジア原産のクスノキ科の植物で、密度が高く成長に時間がかかる貴重な材料です。
横浜ベイサイドマリーナ、ディズニーシー、東京ミッドタウン、松山空港などで使われています。また桟橋や海岸線のウォークデッキなどの公共工事でも使用されています。
この記事で紹介するのは、まず、ウリンに代表されるハードウッドがいかにウッドデッキに適している材料であるかです。
そしてローデッキの活用方法、ウリンを主素材として安価に夢の空間をカタチにするHOLZNETZについても紹介します。
ウッドデッキの設置を検討していて、ウッドデッキ材を天然木と人工木どちらにするか迷っている方はぜひ参考にしてください。
今天然木が注目されているのには理由がある
今天然木は、ウッドデッキはもちろん、建築やインテリアの材料として大きな注目を集めています。厳しい自然環境のなかで力強く成長した天然木には、私たちの暮らしを支えるポテンシャルがあると再認識されているのです。
ウッドデッキをはじめとする、建築材料全般を天然木にしたいというお客様が増えている理由を4つ紹介します。
自然素材で環境に配慮
天然木が注目されている理由の一つに、ユーザーの「環境に配慮したい」という志向が強くなっていることが挙げられます。天然木は自然素材なので、樹脂素材のように化学物質を使用しておらず、最終的には土に還すことが可能です。また樹脂素材の多くは石油などの化石燃料を原料としています。CO2削減のため再生可能エネルギーの利用が叫ばれている今、化石燃料を原料とした製品は避けたいという気持ちが働いていると考えられます。
さらに天然木には、木の温もりやあたたかみがあり、質感は柔らかく滑りにくいという特徴があります。目にも優しく、リラックス効果が期待できる素材です。これらは自然素材の天然木にしか生みだすことができない味わいです。
室内装飾に、天然木を利用したウッドインテリアというカテゴリーがあります。インテリアのトレンドは時代とともに変遷してきましたが、ウッドインテリアは変わることなく愛され続けてきました。さらに現在は、トレンドが天然木にあるため、ウッドインテリアは大きな注目を集めています。
ウッドデッキは、アウトドアリビングのウッドインテリアです。天然木のウッドデッキにして、長く使いこなし愛着を深めていくことをおすすめします。
天然木の強度と耐久性
天然木に代表される木材は、コンクリートや鉄に比べると強度や耐久性に劣るというイメージがあります。しかし同じ重さの比強度で、木材は圧倒的に強度の高い材料です。
以下は、木材とコンクリート、鉄の比強度を比較したものです。
上記の表から、木材は軽いわりに強度の高い材料であることが分ります。
木材は、コンクリートや鉄に比べると軽くて強い建築材料のため、建物の重さを抑えて支持部材の負担を減らしコストダウンに貢献しています。同じ木材でも、ウリンやイタウバなどのハードウッドは、桧や杉などのソフトウッドに比べると繊維密度が高く頑丈です。メンテナンスがほぼ不要で30年程度の耐久性があるとされています。
コンクリートも鉄も、経年劣化を考えれば、30年の間に数回のメンテナンスが必要でしょう。
密度が低いソフトウッドは耐久性が低いため、塗装や防腐処理などの定期的なメンテナンスが必要です。
ただウリンなどのハードウッドは、成長が遅い分高価であり、密度が高い分加工しにくいという特徴があります。(ハードウッドとソフトウッドについては後述します)
出典元|株式会社イプロス TechNote編集部 木材の基礎知識3より
集成材にない耐湿性
木材系の大手ハウスメーカーさんは、住宅の建築に集成材という木材を使用することが多いです。集成材は、複数の板を同一繊維方向に接着剤を用いて張り合わせてつくるため、大量生産しやすく加工性に優れた材料となっています。この集成材と天然木の違いはいろいろあるのですが、一番大きな違いは耐湿性です。耐湿とは、湿気などの大気中の水分に接しても化学的な反応が起こらず、特性が変わりづらいことを言います。
天然木は自然状態の樹木に近いため、自分の力で個体内の水分を調節する調湿性に優れているのです。天然木のウッドデッキは、季節の変化に応じて調湿されて整うため、素足でも快適に過ごすことができます。また天然木は、接着剤を使用していないため揮発性有機化合物(ホルムアルデヒドなど)を発生しません。
特にウッドデッキは、人が直接触れるアイテムです。快適さと安全性を兼ね備えた天然木を材料に選ばれることをおすすめします。
実は燃えにくい天然木
天然木の特性として覚えておいていただきたいのが、一定の太さをもつ天然木は燃えにくいということです。よく例とされるのが火災現場です。木造住宅の壁や床は黒焦げになって焼け落ちていますが、太い柱や骨組みは残っています。10cm以上の厚みがある木であれば、30分火にさらされても内側まで燃えることはありません。天然木を含む木材は420度で発火し、表面に炭化層ができます。この炭化層が断熱材と同じ働きをして温度上昇を抑制し燃焼を遅らせるのです。木材は太ければ太いほど燃えにくいため、小さい薪にして燃えやすくしています。
ちなみに鉄は250度で変形しはじめ、5分も経たないうちに強度は半分になり、20分もするとぐにゃりと曲がってしまいます。
ウッドデッキだけでなく、サンルームやキャビンなども検討している方に覚えておいてほしいことがあります。天然木は化学物質を含んでいないため火事になっても有毒ガスを発生する危険性がありません。火事になったときに命を落とす危険性を高めるのは有毒ガスだとされています。ウッドデッキの材料は天然木にすることをおすすめします。
ウッドデッキ材で使う天然木に必要な条件
天然木は化学物質を含んでおらず、比強度が高く耐久性があり、耐湿と耐火の機能も持つ優れた建築材料です。それではウッドデッキ材として天然木を使用するときは、どのような条件が必要になるでしょう。
ウッドデッキ材としての天然木にフォーカスし、必要な条件について紹介します。天然木のなかでもウリンのようなハードウッドを想定しています。
ハードウッドの耐用年数
ウッドデッキは屋外に設置するため、常に紫外線やほこりなどにさらされます。また、さまざまな用途で使用されるスペースのため、踏み圧や体圧の影響もあります。
そこでウッドデッキに求められるのは、頑丈で安全であることです。反りや割れ、ささくれは見た目に悪く、ケガの原因にもなりかねません。設置して数年で補修や塗装が必要になるようではウッドデッキ材として失格でしょう。
ウッドデッキ材として人気のハードウッドの耐用年数をWeb上で調査し表にしました。
ウッドデッキとして使用した場合のハードウッドの耐用年数 |
樹種名 |
耐用年数 |
ウリン |
30~35年 |
イペ |
30~35年 |
イタウバ |
20~25年 |
アマゾンジャラ |
20~25年 |
セランガンバツ |
15~20年 |
クマル |
15~20年 |
アマゾンアンジェリーナ |
10年 |
耐用年数はメンテナンスフリーでの年数ですが、使用条件で違ってきますので、あくまで目安としてください。一般的に耐用年数が長いものや市場の流通量が少ないものの価格は高めとなっています。
現在の流通事情としては、東南アジア産の資源量が不足し、それを南米産が補足しているという状況です。
どのハードウッドを選ぶかは、耐用年数とともに価格や色合い、質感なども含めて検討する必要があるでしょう。
耐水性に優れている
屋外で雨ざらしになるウッドデッキは、耐水性に優れていることも必須条件です。
ウリン材は、東南アジアで家の外壁や桟橋に使われ、100年腐らないとされています。ウリンが腐る前にビスやボルトが腐るとされ、水上住宅のウリン材の土台は50年以上経っても何の問題も起きないと言われているのです。そのため、日本でも常に水に触れるような枕木、船舶材、浮桟橋、橋梁などに使われてきました。
国内の使用例としては、ディズニーシーのウッドデッキ、沖縄サンマリーナホテルサンデッキ、松山空港展望台などが挙げられます。また横浜ベイサイドマリーナ、新中川護岸、姫路港・津名港では、水上の係留施設である浮桟橋に使用されています。
耐水性があるということは、木材の腐れの原因となる湿気にも強いということです。
日本には梅雨時期がありますが、東南アジアには雨季があり、梅雨とは比べられないほどの水分が木材に影響を与えます。しかしウリンは元々海辺に生息している樹木なので、水にも海水にも強いです。
腐食や虫に強いこと
ウッドデッキの材料として重要なポイントの一つは、腐植や虫に強いことです。
木材の腐食は、木材腐朽菌という菌が繁殖してしまうことで起こります。木材腐朽菌は、シイタケやシメジなど食用のキノコと同じ仲間です。木材腐朽菌は木材の主成分であるセルロースやリグニンを分解します。繁殖すればするほど木材は腐っていきます。 屋外に設置するウッドデッキを空中で飛散している木材腐朽菌からガードする方法は、防腐薬剤を塗布したり注入したりするのが一般的ですが費用がかかります。
また、一度処理したら何十年も効果があるというものではありません。また木材にとって、腐植と同じように問題とされるのが、湿った木が大好きなシロアリです。ハードウッドは、木材腐朽菌にもシロアリにも強いです。
たとえば、ウリンはポリフェノール、イペはラパコールという抗菌・防虫作用の成分を含んでいるからです。ですから、防腐・防虫のためのメンテナンスを必要としません。
ウッドデッキ材で使う天然木の種類と特徴
木材を大きく分類する方法には国産か外国産か、広葉樹か針葉樹かなど視点によっていくつかあります。最近ではユーザー目線を重視した、ハードウッドかソフトウッドかという分類が一般的になりつつあります。
ハードウッドとソフトウッド、それぞれの種類と特徴、ウッドデッキ材としてはどちらがおすすめなのかを紹介します。
ハードウッドの種類と特徴
ハードウッドとは、硬くて重く耐久性の高い広葉樹のことを言います。広葉樹は木を構成する細胞と細胞の間の空隙が狭く、組織構造は複雑です。代表的なハードウッドの種類と特徴をまとめました。
ウリン |
東南アジア原産のクスノキ科で非常に硬くて重くポリフェノール成分を含む |
イペ |
南米産のノウゼンカズラ科でラパコールという防腐・防虫の成分を含む |
イタウバ |
ブラジル原産のクスノキ科の広葉樹で油性分が多く肌触りが良い |
アマゾンジャラ |
東南アジア産のフタバガキ科で比較的加工しやすいバツは石の意味 |
セランガンバツ |
南米原産のアカテツ科でウリンの代替素材として注目されている |
上記のハードウッドは、どれも高密度で比重が高く、腐植や虫に強く耐久性に富んでいるのが特徴です。ノーメンテナンスで10年、20年と腐らず塗装いらずに過ごすことができます。
もう一つハードウッドの特徴として挙げられるのは、経年とともに色合いが変化することです。赤茶系から銀灰系に変色していきます。ただ、素材の強度や特性が失われることはありません。
ハードウッドの色合いの変化を、自然な時の移ろいを感じるものとして楽しんでください。
ソフトウッドの種類と特徴
ソフトウッドは、ハードウッドと比較すると軽くて柔らかい針葉樹のことです。細胞間の空隙は広く組織構造は単純です。 ソフトウッドの人気の種類と特徴をまとめました。
レッドウッド |
北米や北欧などで生育しタンニンを含み耐久性に優れている |
サイプレス |
北半球の温帯に分布し世界一シロアリに強い木として知られる |
ヒノキ |
古来より慣れ親しまれてきた素材で世界最高レベルの建築木材とされる |
ウエスタンレッドシダー |
主にカナダ西海岸に生育するヒノキ科で加工性が良い建築材 |
ホワイトウッド |
ヨーロッパ・ロシアに広く分布し木質は軽軟で加工しやすい |
上記のソフトウッドは比較的丈夫な針葉樹で、サイプレスの学名は「永遠に生きる」という意味をもち、ウエスタンレッドシダーは先住民から「生命の木」と呼ばれていました。また、レッドウッドやサイプレスはウッドデッキ材としても人気です。
ソフトウッドは、加工性が高いのも特徴で、建築資材として世界中で広く利用されています。またハードウッドに比べると価格が安いため、DIYで利用されることも多いです。
フトウッドはハードウッドに比べると耐久性が劣るため、防腐・防虫やステイン系の塗装を定期的に施す必要があります。経年により、色合いが銀灰色に変化していく特性はハードウッドと同じです。
おすすめはハードウッド
ウッドデッキ材としておすすめなのはハードウッドです。ハードウッドには、ノーメンテナンスで20~30年使用できる耐久性があります。
30年間でかけるメンテナンス費用を考えれば、導入時のコストの高さを差し引いてもメリットは大きいです。
ハードウッドとソフトウッドについて、それぞれメリットとデメリットを見ていきます。
ハードウッドのメリット・デメリット
ハードウッドのメリット
・ノーメンテナンスで20~30年の耐久性がある
・樹木自体に防腐・防虫の成分が含まれているものが多い
・木目が美しく重厚感・高級感がある
・独特のツヤ・滑らかさが楽しめる
化学物質ではなく天然の成分で防腐・防虫できますから、人や環境にやさしく安全・安心な素材であると言えます。
ハードウッドのデメリット
・加工が難しい~30年の耐久性がある
・樹液の漏出や変色がある
ウッドデッキ施工後の数か月間だけですが樹液やアクが漏出することがあります。コンクリートや束石に色が流れ出て気になるときはアルカリ性の洗剤で落とすことができます。
また太陽の紫外線を浴びると、経年とともに赤茶系から銀灰色に変色します。この銀灰色こそがハードウッドの深い味わいの醍醐味ですし耐久性にも全く問題ありません。
どうしても気になる方は、樹木の呼吸を妨げないオイルステイン系塗料での塗装がおすすめです。
ソフトウッドのメリット・デメリット
ソフトウッドのメリット
・価格が安い
・柔らかく加工しやすい
・供給量が安定している
ソフトウッドのデメリット
・腐食しやすい
・虫がつきやすい
・定期的なメンテナンスが必要
ソフトウッドは、ウッドデッキよりも建築材料向きであるといえるでしょう。実際、住宅の骨組みや内外装材として幅広く使用されています。
ソフトウッドでも、レッドウッドやサイプレスは耐久性があり、ウッドデッキ材としても人気です。安価で加工しやすいため、DIYでの人気も高いです。
ウッドデッキ材として人気のハードウッド7選
ウッドデッキ材として人気のハードウッドを7種類紹介します。紹介するのは、ウリン、イタウバ、イペ、セランガンバツ、アマゾンジャラ、クマル、アマゾンアンジェリーナの7つです。
特徴、原産地、属・科目、主な用途、耐久性、色合い、見栄え・肌ざわりの7つのポイントで説明していますのでぜひ参考にしてください。
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ウリン |
イタウバ |
イペ |
セランガンバツ |
アマゾンジャラ |
クマル |
アマゾンアンジェリーナ |
特徴 |
東南アジア原産のクスノキ科の植物で、元々海辺に生息している樹木のため湿気や海水に強いという特徴があります。アイアンウッド(鉄の木)と呼ばれるほどの並外れた強度から高い人気を誇っています。古くから橋梁や船舶の材料として使われてきました。しかし高密度で成長に時間がかかるため、資源不足で希少化しているのが現状です。別名は、ビリアン、マランガイなど。 |
イタウバは南米ブラジルを中心としたアマゾン川流域に分布するフタバガキ科の植物です。油性分が豊富に含まれているため、優れた耐久性を持ちながら、心地よい肌触りをもった木材となっています。水中でも使用できる耐水性をもち、特にヨーロッパで広く使用されている材料です。ハードウッドでありながら施工性が良いのも特徴で、年数が経過しても表面の艶やかさが失われないのが人気の理由の一つとされています。別名タウブジャオヌ |
イペは典型的なハードウッドで、高耐久な材料の代名詞となっています。比重、硬度ともに高く、形状安定性にも優れているとされています。施工時、ビス止めなどは、あらかじめ下穴を開けるなどの注意が必要です。欧米では一番人気の材料となっていますが、価格的にも最高級クラスとなっています。別名はラパチョ、ターベブヤ、パオロぺなどです。 |
原木は直径1~1.5m、樹高は50~60mの大木となります。さまざまなサイズで製材しやすく、供給量も安定しているためコストパフォーマンスに優れた材料です。日本に輸入される東南アジア産のハードウッドでは、セラガンバツが以前から一番となっています。耐久性、加工性、高級感があるだけでなく十分なサイズバラエティーがあるため、バランスが非常に良い材料としてプロからの評価が高い材料です。別名はパンキライ、パラウ、ヤカールなどです。 |
アマゾンのウリンとも称される、赤系ハードウッドの人気品種です。ウリンの後継材として人気が上昇しています。高い耐水性があるため、湾岸や海岸の構造物に使用されることも多いです。ウリンよりやや赤みの強いのが特徴となっています。ウリンやイペよりも価格が安価で、安定した供給があります。別名はマサランデューバ、マニルカラなどです。 |
クマルはブラジルを中心に中南米全域に分布しています。クマルの特徴は、イペとの共通点が多いです。重さや硬さ、目の詰まり方などがそっくりで、日向と日陰で経年劣化の変化が違うことも同じです。最近ではイペの代替品として注目されています。別名はトンカ、イペグランデなどです。 |
アマゾンアンジェリーナの第一の特徴はコストパフォーマンスが良いことです。ハードウッドは総じてソフトウッドよりも高価なのですが、アマゾンアンジェリーナは安価なケースがあります。 |
原産地 |
インドネシア、マレーシアなどの東南アジア |
ブラジル(特にマットグロッソ州、パラー州が有名) |
ブラジル、ペルー、パラグアイなどの中南米 |
インドネシア(スマトラ島、ボルネオ島、スラウェシ島、ニューギニア島)、マレーシア |
ブラジルを中心とした南米一帯に分布しています。 |
ブラジルなど中南米全域に分布しています |
ブラジル(パラー州、マッドグロッソ州に分布) |
科・属 |
クスノキ科 ボルネオテツボク属 |
フタバガキ科 Silvia属 |
ノウゼンカズラ科 タベブイア属 |
フタバガキ科 Shorea属 |
アカテツ科 マンゴー属 |
マメ科 トンカマメ属 |
マメ亜科 |
主な用途 |
近年、ウッドデッキ、パーゴラ、ウッドフェンスなどで使われることが多いです。また桟橋や海外線のウォークデッキなどの公共工事に使用されることも多くなりました。 |
従来は床材、重構造体、木造材、柱脚材で使用されてきましたが、最近ではウッドデッキ材として活用されることが多くなっています。 |
アウトドアリビング用エクステリア全般、一般住宅や店舗の内外装材、桟橋、杭、柵など。 |
ウッドデッキ材、柵、杭、フェンス、住宅構造材、外壁など |
住宅・店舗の内外装、ウッドデッキ、フローリング、枕木、家具などの材料に使用されています。 |
橋、枕木、フローリング、家具、べニアなどでが主な用途です。 |
表面の特徴的な模様を生かし、旋盤細工用木材、洋傘の柄、ビリヤードで使うキューの柄などにも使用されています。 |
耐久性 |
樹木自体にポリフェノールが含まれているため、シロアリなどの虫害に強く、抗菌作用により腐りにくいという特性があります。 |
産地ブラジルでは、水中でも30年以上使用できるとされ、古くから木橋や木造船の材料として使われてきました。腐食や虫害にも強く、防腐・防虫処理は必要ありません。 |
多くの実績から耐用年数は無塗装でも30年以上とされています。イペはラバコールという防腐・防虫効果のある成分が含まれているため抜群の耐久性を有しています。 |
通常のチーク材の1.5倍程度の強度があります。菌や微生物も強く優れた耐腐朽性をもっています。 |
材質は非常に硬く強度も高いです。施工には下穴加工が必要です。腐食や虫害に強く、防腐・防虫処理は不要です。 |
クマルは耐久性においてもイペと同等であると考えて差支えないです。見た目も耐久性もイペ並みですが、価格はイペ以下に抑えることが可能です。 |
アマゾンアンジェリーナは、ノーメンテナンスで10年程度の耐久性があるとされています。強度に関しては、重構造用材や車輪のスポークにも使用されていますので問題はないでしょう。現地ではプールサイドのデッキにも使用されていますので耐水性もあります。 |
色合い |
色合いは赤褐色か黄褐色が多く、雨や紫外線の影響により経年とともに銀灰色か灰色に変化します。 |
黄土色から濃淡のある茶褐色が多いですが、個体差があります。雨や紫外線に当たる部分が銀灰色から灰色に変化します。 |
緑褐色、黄褐色、茶褐色など色目が豊富です。経年とともに銀灰色に変化しますが、色目の違いはコントラストとして残ります。屋根がある場所では元の色より濃くなり、踏まれれば踏まれるほどツヤを増して深みのある表情となります。 |
色合いは心材と辺材の境界がはっきりしており、心材は黄色から黄褐色、褐色、赤褐色となります。辺材は淡い色で、時折灰色のシミのようなものがあります。屋外では濃色に変化した後、経年とともに銀灰色に変化します。 |
光沢のある赤褐色ですが、施工後数ヶ月で紫外線により銀灰色に変化します。 |
黄色い材が多いホワイトクマルと赤っぽい色が中心のレッドクマルがあります。色目は薄茶色、茶色、赤茶色などが混在し、これらを並べて使うことで表情豊かなウッドデッキを演出できます。 |
色合いの基本は黄褐色ですが、材により濃淡が異なり、特徴的な模様が浮かぶこともあります。紫外線に当たると経年劣化で褐色が濃くなり、その後きれいな銀灰色に変化します。 |
見栄え・肌ざわり |
美しい木目と、高比重で高密度であるため滑らかな肌ざわりが特徴です。ひねり、ささくれ、割れが出づらいです。施工後しばらくは赤い樹液が出やすいので注意が必要となる場合があります。 |
油分が多いため、しっとりとした肌触りで木肌は艶やかです。素足であるくと心地よい感触を楽しめます。イタウバには油壺と呼ばれる斑点があり、これがイタウバの艶やかさの秘密です。将来的には自然に消えますので安心してください。 |
木目には暖かみとともに美しさと高級感があります。木肌は滑らかで、割れや反りの少ない材料です。 |
比重が大きく目が詰まっているため重厚感があります。節はほとんどありません。表面にピンホールが見られる場合があります。ねじれや反りは一般的です。比較的ささくれが目立ちますので、素足での利用はおすすめしません。 |
滑らかな木肌で高級感があり節目はほとんどないです。結露や水濡れによるシミが見られることがありますが品質に問題はありません。 |
ハードウッドの中では、木目はハッキリとしています。ただ木目の交錯があり逆目、反り、色むらが出やすい特徴があります。同じクマルでも個体差が大きく、色調が違う印象を持つことが多いです。 |
毛羽立ちや逆目があり、ささくれも出ることがありますので素足での歩行はおすすめできません。ただ、節やヤニはありません。 |
ウリン・ローデッキでアウトドアリビングを!
ウッドデッキがあれば、非常にリーズナブルにワンランク上の気分転換ができます。特におすすめなのは地面との高低差が少なく安全で、頑丈だからハードな使い方もOKなウリン・ローデッキです。
アウトドアリビングの中心的なアイテムとなる、ウリン・ローデッキについて紹介します。
ウリン・ローデッキの活用方法
ウリン・ローデッキには、さまざまな活用方法があります。
まず地面から20~25cmくらいの高さに収まるローデッキは、小さなお子様たちの格好の遊び場です。目の届くところで遊ばせたい年齢のお子様にぴったりの場所となります。
家族や親しい友人たちとランチやティータイムを楽しむこともできます。時節柄、不特定多数の人が集まる場所には行きにくいけど、リモートだけでは物足りないという方向きです。
また、お休みの日に天気が良ければローデッキで朝食はいかがでしょう。いつものメニューに清々しい気持良さがプラスされるはずです。
お洒落なシェードやパラソル、お気に入りのガーデンファニチャーを揃えてリゾート気分で贅沢な時間を過ごすのもおすすめです。
燃えにくい素材であるウリン・ローデッキを中心としたアウトドアリビングは、室内のリビングでは出来ないキャンプ気分を味わうことができます。最近は通販で、リーズナブルな価格で簡単に、本格的なテントやランタンなどのキャンプ用品が手に入ります。
焚き火台の炎の揺らめきを眺めたり静かに星空を見上げたりできれば、今自宅で過ごしていることを忘れてしまうほどリラックスできるでしょう。
ウリン・ローデッキのメリット
ウリンの、ローデッキを含むウッドデッキ全般のメリットをまとめました。
硬くて頑丈で、雨水に強いウリンは、ウッドデッキに最適な素材です。天然木であるため、有害な化学物質の発生もありません。
特にローデッキは段差を最低限に抑えるため、使いやすさは格段にアップします。
またローデッキでは、土台や土台柱は必要最小限となり、材料的にも施工面でもコストパフォーマンスは良くなります。
ウリン・ローデッキのメリット
・施工後も無塗装で30年以上もつ
・海辺で育つ樹木であり雨水に強い
・ポリフェノールを含み薬剤処理が必要ない
・経年とともに銀灰色に変化し時の移ろいを感じることができる
ウリン・ローデッキのデメリット
ローデッキを含む、ウリンをウッドデッキ材とした場合のデメリットと対策を紹介します。
ウリンは塗装が浸みこみにくいとされますが、新しい材料を無塗装で半年か1年使用して、表面を傷ませてから塗装すると塗料の密着や浸透性が上がります。新品時の塗装よりも耐久性の高い施工が可能です。
ウリンの赤褐色をどうしても維持したい場合は、ステイン系の塗料(チーク色、レッドシダー色、ローズウッド色)を定期的に塗装することをおすすめします。
色合いの変化は紫外線と雨を避けることで抑制することができます。紫外線と雨によってウリンの細胞が影響を受けて変化するからです。(品質自体に影響はありません)
ウッドデッキを屋根や庇で覆うことで、この影響を軽減することができます。ウリン材にはポリフェノールが多く含まれるため、設置後、樹液やアクが出てしまい、土間や下地が真っ赤に汚れてしまうというケースがあります。土間などのコンクリート部分の汚れは、アルカリ性の洗剤(家庭用キッチンハイターなど)を使うときれいに落ちます。
ウリン・ローデッキのデメリット
・密度が高い素材のため塗装が浸みこみにくい
・経年とともに色合いが赤褐色から銀灰色に変化する
・施工後数か月間だけ樹液の染み出しがある
ウリン材のデメリットを極力抑え、メリットだけを享受する「いいとこどり」をするには、ウリン材の扱いに手慣れた専門業者に施工を依頼することです。
そこで登場するのは、外構・エクステリアのエキスパート「ZOUS」です。ZOUSが提案する、ウリン活用のウッドシステム「HOLZNETZ」を紹介します。
HOLZNETZはウリンで空間を自由自在に創出
ZOUSは、ウリン材やイペ材を原産国から直接輸入し、外構専門のデザイナーがオーナー様に最適なプランを提案・設計して自社で施工します。ですから仕入れから設計、施工までの一元管理が可能となります。
どこよりも適正な価格で、オーナー様の要望がすべての工程に反映される仕組みです。
このZOUSがウリン材という最強のアイテムを活用して空間をつくりだす「HOLZNETZ(ホルツネッツ)」を紹介します。
ウリン活用のウッドシステム
HOLZNETZは、アイアンウッド(鉄の木)とも呼ばれるウリンで、自由自在に空間をつくり上げるウッドシステムのブランド名です。
HOLZNETZは、アウトドアリビングに欠かせないウッドデッキやテラスはもちろん、キッチンやバーカウンター、サウナなど実に幅広いジャンルの造形物に活用できるウッドシステムです。
ウリンという素材を徹底的に研究し、試作と実績を積み上げてきたZOUSならではの施工ノウハウが生きています。
またオリジナルの仕口金物を用いた金物工法は、接合部の耐力を向上させ、高強度な構造体をつくります。この金物工法は施工がシンプルなため、ボルト類が最低限に抑えられ経済性も高いです。
ウリンという素材が持つ特性とオリジナル仕口金物の相乗効果が、HOLZNETZの空間設計の可能性とコストパフォーマンスの優位性を生みだしています。
住む方のライフスタイルの変化で、外構やエクステリアも姿を変えていくことがあります。そういうときもHOLZNETZというメインブランドは変えないことで統一感を維持することができます。
シンプルにコストダウンする
ZOUSは、ウリン材を原産国から直輸入します。中間マージンを省くことで大幅なコストダウンが可能となりました。
通常、木材は原産国の現地サプライヤーから現地輸出業者に渡され輸出されます。輸入されたウリンは国内第一問屋に到着し、それから国内第二問屋やホームセンターなどに搬出される仕組みです。
ZOUSは、信頼できる現地サプライヤーから直接買付け、現地輸出業者を通して輸入しています。もちろん品質にはこだわり、一定のクオリティーに達したものだけを輸入しています。
この低価格に抑えたウリンを、さらにHOLZNETZというシステムで施工することにより、これまで大工事となっていた工事を30~60%以上コストダウンして供給することが可能となったのです。
ZOUSが構築したシンプルな流通経路と、HOLZNETZのシンプルな施工方法が、多くの方の夢をカタチにしたいを実現しています。
ウリンで夢をカタチにできる
HOLZNETZのウッドシステムで、ウッドデッキやパーゴラ、テラスをつくれば、身近な空間を最高のコストパフォーマンスで夢のアウトドアリビングにつくり変えることができます。
ウッドデッキを中心としたアウトドアリビングは、自由な時間をくつろぎとともに過し、ときには家族や友人たちとつながるライフスタイルの拠点です。ZOUSに依頼すれば、それを安価で手に入れることができます。
まずはZOUSのデザイナーに夢のカタチについて相談し、ベストな提案をしてもらいましょう。
オーナー様が要望するなら、アトリエ、アスレチック、ガレージまでカタチにできるのが「ZOUSのHOLZNETZ」です。
ウッドデッキ材として使われる人工木とは何か
ウッドデッキの材料は、天然木と人工木の2つに分けることができます。天然木についてはここまで詳しく紹介してきました。
人工木を簡単に説明すると、「樹脂と木粉などを混ぜ合わせて成型し板材にしたもの」ということができます。樹脂にも種類があるのですが、ウッドデッキ材として使われる人工木に含まれる樹脂は、合成樹脂(プラスチック)です。
ウッドデッキ材として使用される人工木について紹介します。
ウッドデッキ材の人工木とは
人工木は、樹脂木材や合成木材とも呼ばれています。樹脂系材料に木粉(主におがくず)を混ぜたものが主流ですが、木紛以外のものを混ぜた人工木もあります。 いずれにしろ工場でつくるので、長い年月をかけ成長して木材となる天然木と違い、人気のある人工木は大量生産が可能です。 ウッドデッキの人気が上がり始めた頃、天然木の干割れやささくれ、腐れなどが問題になりました。ウッドデッキに合う木材かどうか吟味されないまま、不適合の木材が市場に流通したことが理由と考えられます。 そのためウッドデッキ材として、人工木の需要が一気に伸びることになりました。 人工木は、天然木のデメリットを補い、ウッドデッキ材として問題がないような印象を与えるサイトがあります。 しかし天然木にも人工木にも、それぞれメリットとデメリットがあります。そこをしっかり理解して、どちらを選ぶか決めることは失敗しないウッドデッキ材選びにつながるはずです。
人工木はすべて同じではない
樹脂という言葉は、天然木が分泌する樹液が固まってできる天然樹脂に由来していますが、現在では石油から合成された高分子の合成樹脂を指すことがほとんどです。省略して樹脂とかプラスチックと呼ばれています。
人工木の原料には10~60%の木粉が含まれていますが、メーカーやブランドによって配合の比率は千差万別です。木粉との配合比率で人工木の性質は決まるのですが、この配合率を意識して人工木を購入している方は少ないでしょう。
一般的に、木粉の配合率が高いほど、天然木の質感や風合いに近づくとされています。
ウッドデッキ材として使われる人工木の種類は非常に多いです。代表的な樹脂の種類だけでも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂などがあり、これらはさらに細かく分類できます。
人工木は石油系の製品であり、そのままでは自然に還ることができないという共通点があります。最近ではバイオマスプラスチックの開発も進んでいますが、SDGsの観点から市場では天然木の需要が再び高まっています。
ウッドデッキに人工木を使うメリット
ウッドデッキに人工木を使うメリット
・耐久性、耐候性があり色褪せ、退色がしづらい
・水分・湿度に強く、シロアリなどの虫害もない
・加工やメンテナンスが容易にできる
・色やデザインが豊富にある
天然木でもウリンやイペは、無塗装でも30年以上の耐久性があり、防腐・防虫作用をもつ成分が含まれています。
ウッドデッキに人工木を使うデメリット
ウッドデッキに人工木を使うデメリット
・天然木がもつ質感や風合い、温もりに劣る
・熱がこもりやすく表面温度が上昇する
・気温の上昇により膨張する
・吸湿によって伸長することがある
・自然に還らないので環境負荷になる
プラスチックによる海洋汚染は、世界的な問題となっています。合成樹脂もプラスチックであることを覚えておいてほしいです。
まとめ
この記事では、以下のことについて紹介しました。
・何故今、天然木が注目されているのか
・ハードウッドがいかにウッドデッキ材に適合しているか
・おすすめのハードウッド7選を紹介
・ウリン・ローデッキを中心としたアウトドアリビングの提案
・「ZOUSのHOLZNETZ」がもつ魅力とコストパフォーマンス
・ウッドデッキ材としての人工木のメリット・デメリット
ウリンに代表されるハードウッドの天然木がいかにウッドデッキ材に適した素材であるかを理解していただけたでしょう。
ただ、どんなに優れた素材も、お客様の要望や予算に合わせてミキシングしなければなりません。ウリンという素材を研究し、外構やエクステリアの工事に精通したプロの技術が必要です。
立地条件をはじめ、外構や建物とのバランス、住む方のライフスタイルや動線を考慮して提案するノウハウも重要となります。
その点、ZOUSは、材料の輸入から設計、施工まで一元管理ができる稀有な専門業者です。
資源不足と言われて久しいウリンなどのハードウッドですが、そのウリンを素材としたHOLZNETZを立ち上げたばかりです。
ウリンは高価だから、夢をカタチにするのは無理だろうと諦める前に、ぜひZOUSに相談してみることをおすすめします。