夜遅くに帰宅すると、玄関のアプローチが見えづらかったり、家のまわりが暗く感じたりして、外構照明の必要性を感じる方も多いでしょう。外構照明は後付けが可能であるため、安全面や防犯面としてだけでなく、家を魅力的に見せる演出としても考えたいところです。その場合、外構照明の設置費用や、適切な設置場所、照明の選び方などが気になるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、外構照明を後付けする際にかかる費用や、外構照明の設置に関する基礎知識を解説します。外構照明の後付けを検討される際に、ぜひ参考にしてください。
目次
外構照明とは、家の外に設置する照明の総称です。家の外にある構造物には、門扉・アプローチ・カーポート・フェンス・塀・ウッドデッキ・庭などがあります。
外構照明は、これらの周辺に設置することで、外から家を美しく見せたり、夜間でも利便性や安全性を保てるように明るくしたりする役割があります。外構照明は後付けが可能なので、施工時に取り付けていない場合も、生活の中で不便を感じたタイミングで設置を検討するとよいでしょう。
外構照明の後付けはDIYもできますが、細部にまでこだわりたい場合は、外構業者に依頼するのがおすすめです。外構照明の設置は、夜間の環境を想定しながら照明の種類や設置場所を選んだり、配線をきれいに隠したりするため、専門的な技術が必要とされます。
さらに、100ボルト電源の工事ができるのは、電気工事士の有資格者のみです。DIYで可能な12ボルト電源の照明だけでは光量が少なく、照明の選択肢も狭まります。その点、外構業者に後付けを依頼すれば、光量が多くて実用的かつ、イメージ通りのおしゃれなデザインを実現できます。
生活している中で外構照明の必要性を感じ、後付けを検討する場合、どのくらいの費用を準備しておけばよいでしょうか。ここでは、外構に照明を後付けする際の費用をご紹介します。
外構に後付けできる照明は5種類あります。種類ごとの本体価格の目安は以下の通りです。
照明の種類 | 本体価格の目安 |
---|---|
ポールライト | 約30,000円〜60,000円 |
スポットライト | 約15,000円〜40,000円 |
ブラケットライト | 約10,000円〜30,000円 |
埋め込みライト | 約10,000円〜40,000円 |
外構に照明を後付けする際、外構業者に依頼した場合は、本体価格以外に取り付け費用や施工部材代がかかります。また、ポールライトなど支柱を建てる必要がある照明の場合や、屋外電源がない場合は、支柱の設置工事費用や屋外電源設置費用が別途必要です。
外構に照明を後付けする際、ライトアップをしたい場所の近くに屋外電源の増設もできます。照明の取り付けと屋外電源増設の費用を合わせた金額は、1カ所あたり約3万円~4万円程度が相場です。DIYでは12ボルト電源(ローボルト)を設置できますが、外構業者に依頼すると100ボルト電源の増設ができ、より十分な明るさを確保できます。
ここでは、外構照明を後付けする理由やメリットとして、代表的なものを3点ご紹介します。
外構照明は家の周囲を明るくしてくれるため、後付けすることによって防犯対策に効果を発揮します。新しい家での生活で、思っていた以上に夜間の庭が真っ暗だったり、家のまわりに死角があることに気づいたりして、後付けで照明を設置するケースはよくあります。
後付けすることで夜間でも明るい照明があると、不審者が不法侵入しづらくなる効果が期待できます。特にオープン外構の場合は、不審者が敷地に入りやすい構造のため、人や車の動きを検知するセンサー付き照明で防犯対策をすると効果的です。
外構照明を後付けすると、玄関やカーポートなど、家まわりの安全性が高まります。たとえば、玄関へ向かうアプローチに段差や鉢植えなどがある場合、暗い中を歩くのは大変危険です。その際、足元を照らす外構照明が設置されていれば、家族や訪問者の転倒防止など、安全性が確保されます。
外構照明によって安全性が確保できれば、子どもが外に出ても安心です。その結果、夜にバーベキューをしたり、花火をしたり、家族の時間を存分に楽しめるでしょう。
外構照明を後付けすれば、夜のエクステリアを美しく見せられます。たとえば、庭に外構照明を設置すれば、きれいに手入れされた美しい景色を夜間にも眺められるため、リラックスする空間づくりができるでしょう。
また、家まわりに外構照明を付けることで、外観をおしゃれに見せられます。適切な場所に照明を配置できれば、高級感も演出できるでしょう。
後付けする外構照明は、場所や用途によって使い分けるとよいでしょう。ここでは、後付けできる外構照明の種類と、それぞれの特徴についてご紹介します。
ポールライトは、玄関までのアプローチや、庭などに後付けしやすい外構照明です。上部のライトで足元から腰付近を照らすタイプで、地面に埋め込んで設置します。全周囲を照らすタイプと特定の方向のみ照らすタイプがあり、用途によって選択できます。ソーラー電池を内蔵しているタイプは埋め込むだけで設置できますが、コンセントが必要なタイプを選ぶ場合は、配線を隠す技術が必要です。
ブラケットライトは壁面に取り付ける外構照明のことで、後付けも比較的手軽にできるタイプです。デザインのバリエーションが豊富で、さまざまなシーンで活用できます。
落ち着いた雰囲気を作りやすいため、ウッドデッキやテラス、バルコニーなどに設置して、おしゃれなリラックス空間も演出可能です。また、玄関ドアの近くの壁面や、門柱、表札の上にも使えます。
スポットライトは少し離れた場所をライトアップできる外構照明で、後付けで設置されることの多い照明です。シンボルツリーや植栽を美しく見せるのに適していますが、他にも玄関や表札を照らす場所に設置すると、スタイリッシュな雰囲気を演出できます。ただし、対象物と離れすぎると光が拡散しすぎるため、設置する際には距離感に注意しましょう。
埋め込みライトは主に床や階段などに埋め込んで一体化させる外構照明のため、後付けできる場所が限られます。1つひとつの光量は少なくなりますが、複数並べて足元を効果的に照らせば、やわらかい光で幻想的な演出ができます。
外構照明を後付けする際に注意したいのは、用途や目的に合った場所を選ぶことです。ここでは、外構照明を後付けするのにおすすめの場所をご紹介します。
玄関や門まわりは外構照明が最も採用される場所ですが、もともとあった照明が気に入らず、後付けするケースも多くあります。家族が帰宅するときや来客があるとき、表札を視認しやすくするために、門柱や表札の上にブラケットライトやスポットライトを設置するとよいでしょう。
さらに、玄関ドアのそばに照明があれば、玄関の鍵を開ける際に、手元を明るく照らしてくれます。また、門柱や玄関だけではなく、壁面や植え込みなどに照明を配置すれば、玄関周辺の防犯性を高められます。
外構照明を後付けすることで、玄関までのアプローチを安全に歩けるようにしましょう。アプローチに沿ってポールライトを配置すると、足元が見えやすくなるため、安全性を高められます。
また、アプローチの縁に沿って埋め込みライトを設置すれば、玄関までの誘導灯として、舞台にいるような演出効果も得られます。アプローチに階段がある場合は、壁面に取り付けられるフットライトや、階段の蹴上げの下に埋め込んで照らすバーライトなどの、デザイン性の高い照明もおすすめです。
駐車スペースやカーポートは、使っている間に不便を感じ、外構照明を後付けすることが多い場所です。夜間に帰宅するご家族がいる場合、安全に車から乗り降りするためには外構照明が必要です。カーポートの場合は、天井部分にスポットライトを設置したり、ダウンライトを埋め込んだりすることで、カーポート全体を明るくすると良いでしょう。
また、車高のある車は足元が暗くなりがちなので、足元に埋め込みタイプの照明を使うと見えやすくなります。さらに、不審者が近づくと明るくなる人感センサー付きの照明を使うことで、車への防犯効果を高められるでしょう。
家の壁面や庭に外構照明を後付けして、リビングからも眺められる、美しい景観をつくり出しましょう。壁面や庭・エクステリアに使う外構照明は、壁面の下から上を照らす埋め込みライトがおすすめです。
背の高い植栽にはスポットライト、植え込みにはポールライトなどと照明を使い分けると、立体的に空間を照らせます。壁や庭を華麗に演出することで、昼間とは趣きの違う、幻想的な景色を楽しめるでしょう。
家の外観の演出効果を高めるために、外壁を照らす外構照明を後付けで検討する人も多いでしょう。外壁やシンボルツリーを照明で美しく照らせば、スタイリッシュでおしゃれな家を演出できます。外壁に使う外構照明は、埋め込みライトやスポットライトが最適です。
ただし、外壁をライトアップする場合には、近隣への配慮が必要です。明るくしすぎたり、近隣の壁まで照らしたりして迷惑をかけないよう、注意しましょう。
家の勝手口などに死角がある場合、外構照明を後付けすることをおすすめします。人目につかない場所は、泥棒や不審者が潜む可能性が高まります。そのため、そのような死角を明るくすることは、防犯対策につながります。
デザイン性を求める場所ではないため、実用性の高い照明を後付けしましょう。自動点灯や消灯機能があると消し忘れがないため、節電効果も期待できます。
後付けできる外構照明は、デザインのバリエーションが豊富にあります。ここでは、後付けする外構照明を選ぶポイントを解説します。
外構照明を後付けする場所に屋根がない場合は、必ず防水・防塵タイプを選びましょう。防水・防塵性能が低い照明は故障しやすく、遠からず取り替え作業が発生してしまいます。
照明器具の防水・防塵性能は保護等級が決められており、「IP66」などと表記されます。左の数字は「ホコリなど固形物の浸入に対する保護等級(0〜6)」を表し、右の数字は「水の侵入に対する保護等級(0〜8)」を表しています。屋根がない場所に設置する照明は、購入する前にIP表示を確認し、なるべく等級が高いものを選ぶようにしましょう。
外構照明を後付けする理由が防犯対策の場合、不審者が通ると点灯する人感センサー付きの照明を選びましょう。夜間に照明がないのはもちろんですが、夜間ずっと照明が付いたままの状態も、明るい場所を避けて他の場所から侵入される可能性があります。その点、人感センサー付き照明は、不審者が通ったタイミングで点灯し、不審者を驚かせられるため、高い防犯効果を発揮します。
外構照明を常夜灯として使うとランニングコストが気になる場合は、あらかじめ設定した時間帯のみ照明を点灯させる、タイマー機能付き照明を選ぶと良いでしょう。たとえば、玄関周辺の外構照明にタイマーを設定し、夕方から夜中までは点灯、夜中から朝までスイッチオフという使い方もできます。
外構照明を後付けする際に注意しておきたいのは、外構のイメージに合うデザインを選ぶことです。夜間に照らされる外壁や庭、エクステリアは、周辺の景観から目立って視線を集めやすくなります。
外から見たときに、家の外観や外構と調和が取れていると、美しくスタイリッシュに見えます。外構照明を選ぶ際には、デザインテイストや色使いなどにこだわり、おしゃれな演出を心がけましょう。
ここまで、外構照明を後付けする際にかかる費用や、外構照明の基礎知識を解説してきました。適切な外構照明を選んで設置するには、空間全体に対してバランスの良い配置や、電気工事技術など、専門的な知識が必要です。
そのため、DIYを楽しみたい方以外は、外構業者に依頼することをおすすめします。今回ご紹介したことを参考に、おしゃれな照明を選んで、イメージ通りの外構デザインを実現しましょう。
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