街中で見かけるおしゃれでかっこいいガレージ。一体中にはどんな素敵な車が収められているのだろう?とワクワクするほどおしゃれな外観なものもあるほど、車庫といえどさまざまなタイプのものが販売、取り付けされています。もちろん見た目だけではなく、安全面も考えたいし、今ある住まいに車を置くスペースが必要になった、もしくは台数を増やしたい!などの様々な要望にお答えできるガレージが多数存在しています。今回はガレージ設置の際必要となってくる手続きや税金、そしてそれぞれのガレージの費用相場を詳しく解説していきます!
目次
まず、ガレージとは自動車の車庫のことで、一般的には少数の自動車を収容する、屋根・壁・シャッターで囲まれている建物のことです。カーポートと違い、ガレージは、四方が壁に囲まれているので、より安心してお車を保管できる点がもっとも大きな違いです。ガレージを建てるためには、主に十分な敷地面積、予算が必要となりますので、ご自宅にガレージを建てることができるかどうかをよく調べるところから始めましょう。
ガレージは建築基準法上、’建築物’という扱いになります。
建築基準法2条の定義によると、建築物とは【土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱もしくは壁を有するもの】と記載されています。
ガレージなども新築住宅同様の手続きが必要になることを示しています。
都市計画区域内でガレージなどの建築物を建築する場合には、建築基準法第6条第1項の規定による’建築確認申請’の手続きが必要です。
ただし、建築基準法6条の2項にもあるように、防火地域及び準防火地域外において建築する場合、床面積の合計が10㎡以内なら不要です。
したがって、防火地域と準防火地域は、必ず必要になります。
【確認申請のチェック項目】
例)
❶建ぺい率(敷地に対して建物の建築面積の割合)
❷容積率(敷地に対して建物の床面積の割合)
❸採光(居室床面積の1/7以上の窓を設置しなければならない。)
❹用途地域(防火地域・準防火地域・法22条地域に建築物を建てる場合、制限が掛かります)
❺地区計画(地区計画内の基準に適合しなければならない。)
❻仕様規定(基礎コンクリートの寸法、柱・梁等の太さ、積雪荷重など)
確認申請にかかる費用は、依頼先によって異なります。
例:東京都
30~100m2以内の床面積の住宅→9,400円
中間検査・完了検査→各1万1,000円
合計で3万1,400円→
200~500m2以内の住宅→1万9,000円
中間検査・完了検査→各2万1,000円
合計→6万1,000円
依頼する業者に建築士を持った職員がいる場合、契約→確認申請→工事→検査→確認済書発行までの流れがスムーズです。
日曜大工、今流行りのDIYが得意だから、ガレージを設置しよう!と簡単に思う人もいるかもしれません。
しかし建築確認申請をせずに設置したことが判明した場合は、罰則により移動や撤去をしなければならなくなる可能性があります。軽い気持ちが違法行為となってしまう場合があるので、絶対にやめましょう。
申請の際は、図面などを用意しなければならず、専門知識がないと難しい手続きがあります。ガレージの設置をお考えの際は専門業者や建築士と相談しながら進めていくと安心です。
くれぐれも法律違反になることのないよう、気をつけましょう。
固定資産税の課税対象は「土地」と「家屋」と「償却資産」です。
そのうち、固定資産税の課税対象となる「家屋」の条件は、下記のものです。これらのいずれかの条件が欠けていれば「家屋」の扱いにされず、固定資産税がかかりません。
❶土地への定着性
1つ目は、土地に基礎工事などにより定着していることが挙げられます。
ただ土地の上に置いているだけの状態では、「家屋」として認められません。基礎工事などが施されず、地面の上に置かれる程度の簡易なガレージは「家屋」の扱いにされないため、固定資産税はかかりません。
ただし、基礎のない構築物は、地震や水害などの災害時の安全面においては十分に確保できるものとは言えないため、注意が必要です。
❷外気分断性
2つ目は外気分断性が挙げられます。外気分断性とは、外から内部へ空気を入れないために仕切りを設けている構造のことです。
具体的には、三方向以上の壁と屋根で囲っている状態を指します。
シャッターは壁ではありませんが、シャッターの付いているガレージも、シャッターを閉めた状態で外気分断性が認められれば固定資産税課税対象の「家屋」の扱いにされます。
❸用途性
3つ目は用途性が挙げられます。用途性とは、居住用や店舗用、作業用、貯蔵用などの何らかの用途を有していることを言います。
ガレージの場合は、車両などの保管をする用途として用途性があるものとみなされます。
ガレージを製造しているメーカーは、’100人乗っても大丈夫’で有名なイナバこと稲葉製作所や淀川製鋼所などが有名です。
サイズやバリエーションも豊富で、乗用車向けに1台、2台入りや大型倉庫まで商品を販売しています。
新築なのか増設なのか、場合によって金額も大きく差が出てきますので、さまざまな状況での費用解説をしていきたいと思います。
国産車を車1台を停める場合
→幅2.5m×奥行4.8m〜
大型車を入れる場合
→幅3.0m×6.0m前後
2台入りの場合
→幅は2倍弱のサイズ
が目安と言えるでしょう。
ただし大型ワゴンの場合や、小型車の場合も車椅子を使用したり、大型の荷物、自転車等を積み込む場合は少しゆとりを持ったサイズ設定を心がけましょう。
幅はありますが、100万円前後は必要になると考えておいたほうが良いでしょう。現場で組み立てるだけのシャッター付きガレージ製品もあるので、デザインにこだわらなければ100万円弱の予算でおさまることもあります。
1台用→70〜300万
木造の建築→100〜200万円
鉄骨の建築→150〜300万円
2台用→100〜400万円
3台用→250〜550万円
基本的に既製品は安価な場合が多いですが、建築する場合は高額になりやすく、デザインや材質を凝こればこるほどいくらでも高くなるので予算組みの際には気を付けてください。
例えば、車やバイクのメンテナンス用の設備もある本格的なガレージハウスをリフォームするとなると、1,000万円以上かかることもあります。
また、いっときの出費だけでなく、ガレージ完成後は固定資産税がかかるため、維持費の管理も重要です。
所有台数の増加などの理由から拡張する場合、30~250万円くらいは見積もるべきであり、工事内容にはかなりの幅があるため、金額も大きく変動しやすいです。
また、新地に作るのか、撤去作業から始まるかで、必要工事や経費が変わってきますので要注意です。
替えのタイヤ・洗車道具に始まり、長尺の角材など、様々なものを収納できる掘り込み式のガレージ。シャッターを閉めれば完全に包囲されるので、平置きよりも安心でき、防犯面でも優秀と人気は高いです。
お住まいの敷地が道路よりやや高台にある場合は、高低差を利用して検討される方も多いかもしれませんが、非常に高額になりやすいことと、安全性の確保などの観点から「施工不可」と判断されるケースも多く、あまり現実的な方法ではありません。
1台用 1m→200万円
1〜3m→400万円
敷地に余裕がある場合には、建物を増築してビルトインガレージ(インナーガレージ)をつくることも可能です。
家の中に直接つながるため、何かと便利で人気が高まっていますが、こちらと高額になりやすいですね。
150〜350万円
‘土地が高い”敷地が狭い’などの理由から独立したガレージの新設が難しい場合は、1階部分を一部減築という方法をとってビルトインガレージ(インナーガレージ)にする方法もあります。
60〜240万円
元の部屋の床や壁・内装を撤去する工事も発生することも頭に入れておきましょう。
ガレージを設置する場合の後期の工程は、基礎工事→本体→シャッター工事⇒→土間コンクリートの順番で行うため、おおよそ4週間程度です。
基礎工事→2週間(養生期間含む)
本体・シャッター工事→1週間
土間コンクリート工事→1週間(養生期間含む)
ガレージのタイプやデザインは数多あり、迷ってしまわれるかもしれませんが、そんなお答えに寄り添うのがZOUSです。
ガレージの大きさなどは、家の敷地と車の種類や台数に合わせてしっかりと考えなければいけませんが、色やデザインはお好みで大丈夫です。
家本体をメインと考えて、家を目立たせたい!と考えるかたは、ガレージの色や費用を抑え、なるべくシンプルで機能面だけ重視すればよいでしょう。
逆に、エクステリアに力を入れたい方、車が大好きで、ガレージと車をメインと考える方はこだわりを貫いていただきたいものです。周りの景観に合わせたデザインにするのも一つの考えですね。
タイプ、デザイン、こだわりで施工期間も変わってきますので、お気軽にご相談ください。
ガレージの設置をお考えの方は、まず、確認申請、そして固定資産税について考えましょう。
ガレージの費用相場は、減築、新築、増築によっても幅がありますが、「商品代金+本体組立費+基礎工事費用+土間コンクリート」までが必要となります。
2台入りのサイズを建てる場合、200万~400万くらいの費用が掛かること、電気工事やオプションを追加したら300万超えというケースも多いため、予算の見積もりは隙のないようくれぐれも緻密に行いましょう。
ご希望にも外観にも沿った素敵なガレージづくりのサポートができますように。