駐車場に屋根がないことで、雨の日の車の乗り降りにストレスを感じている方は少なくありません。しかし、駐車場に屋根を設置するには費用がかかるので、屋根の設置を諦めている方もいらっしゃるでしょう。
ただし、具体的にいくらの費用がかかるのかを正しく把握できている方は、それほど多くいません。多くの方は、なんとなくそれなりの費用がかかると考えているだけで、具体的な費用は分からないまま、雨の日にストレスを感じているのが現実です。
実際、思い切って駐車場の屋根を設置した人の中には、想像していたよりも工事費用が安かったと驚いている方もいらっしゃいます。では、駐車場に屋根を設置する工事費用はいくらなのでしょうか?
そこで今回は、駐車場に屋根を設置する工事費用相場と施工例について解説します。本記事を読むと、駐車場に屋根を設置する工事費用相場と施工例だけでなく、工事の注意点と駐車場に屋根をつけるメリット、業者選びのポイントが分かるので、駐車場に屋根を設置したいと考えている方は、ぜひ、ご一読ください。
目次
駐車場に屋根を設置したときの工事費用は、設置する屋根の大きさによって変わります。つまり、何台分の屋根を設置するかによって工事費用が変わるということです。
駐車場に屋根を設置するには、カーポートの設置が必要なので、工事費用はカーポート本体価格と工事費の合計によって決まります。ここで、ポイントになるのが設置するカーポートのサイズです。カーポートには1台用のものもあれば、2台用、3台用など台数に応じたものが存在します。まずは、台数ごとの工事費用相場を見ていきましょう。
台数 |
工事の費用相場 |
---|---|
1台用 |
約10万円から約30万円 |
2台用 |
約20万円から約60万円 |
3台用 |
約40万円から約80万円 |
4台用 |
約90万円から約120万円 |
上記の工事費用相場には、カーポートの本体価格と工事費用が含まれています。そのため、費用相場の幅が広くなっているのです。
カーポートの本体価格は、使われている素材や耐久性だけでなく、対積雪、耐風圧などの機能によって違いがあります。そのため、設置するカーポートによって価格が大きく変わるのです。
特に、降雪量が多い地域では積雪量に合わせた耐久性が求められるので、カーポートの本体価格は高くなります。
なお、工事費用の費用相場は約5万円から約10万円程度です。ただし、地面がコンクリートの場合は、支柱を設置するために、はつり工事が必要になります。はつり工事は1か所につき約5,000円程度の工事費が必要になるので、状況に応じて予算を組んでいきましょう。
前章では、駐車場に屋根を設置する工事費用相場を解説してきました。ここからは、より具体的な金額を把握するために施工例を紹介していきます。
カーポート取り付け工事費用の状況別の違いを詳しく知りたい方は参考にしてください。
最初の施工例は、沿岸エリアに2台用のカーポートを設置した事例です。
基本的に、カーポートは耐風圧を考慮したうえで設計されています。ただし、沿岸や台風が多い地域では、通常の耐風圧よりも高い強度が求められます。なぜなら、風が強い地域のカーポートは強風でも飛ばされない強度が必要になるからです。そのため、台風オプションなどを追加しなければいけません。
また、地面から高い位置にある場合は風の抵抗を受けやすいので、状況によっては高耐風タイプのカーポートしか設置できないことがあります。
では、実際の施工例と費用を見ていきましょう。沿岸エリアに2台用のカーポートを設置した工事費用は、合計で約42万円でした。内訳は2台用のカーポート価格が約30万円で工事費用が約10万円。耐風タイプが必要だったので、オプション費用として約2万がかかりました。
続いてご紹介する施工例は、雪が降る地域に1台用のカーポートを設置したケースです。カーポートの耐雪タイプは積雪量によって下記の4種類に分かれています。
積雪量が多くなるほどカーポートの本体価格が高くなるので、本体価格が含まれる工事費用も高くなります。
ここで忘れてはいけないのが、気候や立地によってカーポートに搭載しなければいけない機能があることです。
カーポートは、気候や立地によって事故や破損のリスクが変わります。積雪量が多い地域では、雪が屋根に積もっても支柱が折れない耐雪タイプの設置が義務付けられることもあるので注意しなければいけません。地域によって、搭載機能が指定されていることがあることは覚えておきましょう。
では、雪が降る地域に1台用のカーポートを設置した工事費用を見ていきましょう。今回の施工例の工事費用は合計で約30万円でした。内訳は積雪タイプのカーポート価格が約20万円で工事費が約10万円です。
雪が積もると、想像以上の重さになるので、降雪量が多い地域でカーポートを設置する場合は、倒壊リスクを下げるために余裕を持ったタイプを選ぶことが大切になります。
駐車場に屋根を設置する際に注意しなければいけないことがあります。それが、建ぺい率です。建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合のことで、土地によって上限が定められています。当然、上限を超えて建物を建てることはできません。
建ぺい率が定められている理由は、日当たりや風通し等の住みやすさを確保する他にも、災害が起こったときの被害を抑えることにあります。
ここからは、駐車場の屋根設置工事を実施する前に知っておきたい注意点を解説していきます。
カーポートの設置と建ぺい率が関係していることを不思議に思われた方もいらっしゃるかもしれません。なぜなら、建築物と聞くと多くの方は家や物置をイメージされるからです。しかし、カーポートも建築物に該当します。
建築面積は、対象となる土地を真上から見たときの建築物の面積によって計算します。この時、建築面積として計算されるのは、柱で囲まれた部分です。そのため、柱によって支えられているカーポートも建築面積に含まれます。
つまり、カーポートを後付け設置した場合は、建築面積が増えるということです。そのため、既に建ぺい率が上限に達している場合は、カーポートの設置工事はできません。
ただし、例外があります。それが、建築面積の不算入措置が適用される場合です。では、どのような場合に、建築面積の不算入措置は適用されるのでしょう?それが、以下の条件に該当する建築物の場合です。
カーポートは柱を使って建てられた建築物ですが、周囲は壁に囲まれていません。そのため、基本的には建築面積の不算入措置が適用されます。しかし、以下の条件を満たしておかなければいけません。
これらの条件を満たしていなければ、建築面積の不算入は適用されません。不安な場合は、業者に相談して確認したうえで設置してください。
カーポートの設置工事前には、基本的に建築確認申請を行わなければいけません。基本的にと記載しているのには理由があります。それは、建築確認申請を行わなくても設置できる例外のケースがあるからです。
では、建築確認申請が必要なケースとは、どのようなケースなのでしょう?それが、建築面積が10㎡以上のカーポートを設置する場合です。建築面積10㎡以上と聞いてもイメージするのは難しいかもしれません。そのため、一般的に2台用以上のカーポートを設置した場合は10㎡を超えると覚えておきましょう。
では、1台用カーポートの設置工事であれば、建築確認申請が必要ないのかというと、そういうわけではありません。建築面積が10㎡以下でも、設置する地域が防火地域や準防火地域に該当している場合は建築確認申請が必要になるからです。
なお、建築確認申請には約10万円の費用がかかるので、工事前には申請が必要なのかどうかを確認し、申請費用も考慮したうえで予算を決定しましょう。
雨の日でも濡れない環境を作るために、駐車場の屋根設置工事を実施する方は少なくありません。しかし、駐車場の屋根設置工事を実施するメリットはそれ以外にも多く存在します。
ここからは、駐車場の屋根設置工事を実施するメリットについて詳しく解説していきます。
駐車場の屋根設置工事を実施する一番のメリットは、雨の日でも濡れない環境を作れることにあります。実際、駐車場の屋根設置工事を依頼される方の多くは、雨に濡れない環境を作ることを一番の目的にされています。
駐車場に屋根を設置すれば、雨の日でも車の乗り降り時に傘をさす必要がなくなります。また、乗り降り時だけでなく積み込みを行う際も濡れる心配がありません。雨の日でも快適な環境を作れる点は大きなメリットと言えるでしょう。
駐車場に屋根を設置すると、洗車回数が減るのもメリットです。屋根を設置すると、雨に濡れにくくなります。そのため、水垢や汚れがつきにくくなるので、洗車回数を減らすことができるのです。
また、雨に濡れにくくなることで、ワックスなどのコーティングも取れにくくなるので、車を守る環境を整えることができます。
年間を通して考えると、洗車にかかる労力や時間は決して小さなものではありません。駐車場に屋根を設置すると、洗車回数が減るので労力と時間を節約できます。これも大きなメリットと言えるでしょう。
車を霧や雪から守れることも、駐車場に屋根を設置するメリットの1つです。駐車場に屋根を設置すると、屋根が霧を受けるので車を守ることができます。
水分がフロントガラスに付着するのを防ぐことで結露が凍って霜になるのを防ぐことが可能です。車を守るだけでなく、時間を節約できるのも大きなメリットです。
駐車場の屋根設置工事を実施すると、紫外線をカットできるメリットもあります。紫外線をカットすることで、車の色褪せやシートの日焼けを防ぐことが可能です。
カーポートを設置し、車を色褪せや日焼けから守り、長く乗り続けられる環境を整えていきましょう。
駐車場に屋根を設置すれば、落下物から車を守れるのもメリットです。特に、台風が上陸した時などは、どのような落下物があるのか分かりません。大切な車を守るためにも、駐車場に屋根を設置しておきましょう。
なお、カーポートによく使われているポリカーボネートという屋根材はガラスの約200倍の衝撃対強度を持つとされています。
駐車場に屋根を設置すると、車内温度を抑えられるのもメリットです。夏場に駐車場に車を停めていると、車内温度は58度前後まで上昇するといわれています。また、ダッシュボードにいたっては80度前後まで上昇するとされているので、ダッシュボードが変形したり、カーナビなどの精密機械に悪影響を与えたりする危険性があるので注意が必要です。
駐車場に屋根を設置すると、車内温度の上昇を抑えられえるので、これらのリスクを抑えることができます。これも屋根を設置するメリットの1つです。
駐車場の屋根設置工事を依頼する業者を選ぶときは、工事費用だけで決めないようにしましょう。特に、あまりにも工事費用が安い場合は注意しなければいけません。なぜなら、追加費用が発生する可能性があるからです。
ここからは、駐車場の屋根設置工事を依頼する業者選びのポイントを詳しく解説していきます。
業者を決める前には、複数社から見積もりを貰うようにしましょう。複数社から見積もりを貰うことで、簡単に比較ができる環境が整います。また、ある程度の費用相場を把握できるのもメリットです。
まずは、気になる業者を複数社見つけて、それぞれの業者に見積もりを依頼しましょう。
業者を選ぶときは提案力も重要な要素になります。なぜなら、提案力がある業者へ依頼できれば、プロの経験やノウハウに基づいた適切な工事を実施してもらえるからです。
提案力がある業者は、顧客の要望や予算をヒアリングし、適切な工事プランを提案してくれます。また、状況に応じた適切な素材選びのアドバイスを受けることもできます。だからこそ、提案力がある業者はヒアリングを重要視しているのです。
ヒアリングに力を入れている業者や、複数の工事プランを提案してくれる業者への依頼を心がけましょう。
駐車場の屋根設置工事の費用はカーポートの本体価格と工事費用の合計によって決まります。設置費用の中でも、カーポート本体価格が占める割合が大きいので、設置するカーポートの大きさや、搭載されている機能によって設置費用も大きく変わります。
安いカーポートを選べば費用を抑えることは可能です。ただし、カーポートを設置する目的は大切な車を守ることにもあるので、長く使い続けていくためにも状況に応じた素材や機能を兼ね備えたカーポートを選ぶようにしましょう。
千葉で駐車場の屋根設置工事を検討されている場合は、株式会社ZOUSにご相談ください。
株式会社ZOUSは、「Outside & Life Style 自分の庭を遊び尽くす!」をモットーに、海外のようなお庭で、外の目を気にせずプライベートが楽しめる空間デザインを得意としています。これまで数々のエクステリアを手掛けてきた知識と経験の豊富なスタッフが多数在籍しています。
コストパフォーマンスと高品質を大切にし、厳選した良質な資材を直輸入。遠目で分かるオリジナルデザインと近目で分かる施工のこだわりで、あなたの理想のエクステリアを叶えます。