国や自治体の政策目標に合わせて用意されているのが補助金です。補助金は、さまざまな分野で用意されていて、庭のリフォームでも活用できる補助金が存在します。
今回は、庭のリフォームで使える補助金・助成金について詳しく解説します。本記事を読むと、補助金を活用するメリットと注意点、利用できる可能性があるリフォーム工事内容と補助金を活用していく流れが分かるので気になる方はチェックしてください。
補助金は、基本的に工事を始める前に申請しなければ活用できないので、庭のリフォームをご検討中の場合は、ぜひ、ご一読ください。
目次
庭のリフォームで補助金・助成金を活用するメリットは工事費用を抑えられる以外にも存在します。まずは、庭のリフォームで補助金・助成金を活用するメリットを見ていきましょう。
庭のリフォームで補助金・助成金を活用すると工事費用の負担を抑えることができます。そのため、選択肢の幅を広げることが可能です。
たとえば、庭のリフォーム予算を100万円と設定したケースで考えていきましょう。補助金について調べた結果20万円の補助金を利用できることが分かりました。当初予定していた100万円の予算と補助金の20万円を合わせると120万円になるので、工事の選択肢が広がるのです。
補助金を利用できれば、予算が増えことになるのでワンランク上のリフォーム工事を実施できるようになります。
補助金を利用できる代表的な庭のリフォーム工事が、屋上緑化や壁面緑化です。補助金が設定されている目的は、街の景観づくりやヒートアイランド現象の緩和にあります。
補助金を利用して屋上緑化や壁面緑化のリフォーム工事を実施すると、街の景観づくりやヒートアイランド現象の緩和に貢献できます。そのため、補助金を活用して緑化工事を実施すると地域に貢献できる側面があるのです。
ただし、地域によって補助金を受けられる条件が変わるので、住んでいる自治体に緑化工事の補助金が用意されていても、条件は必ず確認してください。
庭のリフォームで補助金・助成金を利用するときは、いくつかの注意点があります。なぜなら、自治体で補助金が用意されていても、利用条件や申請時期に違いがあるからです。
ここからは、庭のリフォームで補助金・助成金を利用するときの注意点について詳しく解説していきます。
補助金・助成金を利用するときは、必ず申請時期を確認しなければいけません。なぜなら、場合によっては業者と契約する前に申請しなければ補助金・助成金を使うことができないケースがあるからです。
なお、申請時期については自治体によって違いがあります。たとえば、業者と契約する前に申請しなければいけないケースもあれば、着工前に申請するケースもあるので、必ず、業者に依頼する前に自治体に問い合わせて確認してください。
場合によっては、定められた期間内に工事を終わらせなければいけないケースもあります。この場合、期間内に工事が終わっていなければ補助金を受けられないこともあるので、工期について業者と打ち合わせをして工期が延びた場合の対応についても話し合っておかなければいけません。
庭のリフォーム工事が完了してからでは補助金を受けることができないケースが多いので、業者に依頼する前に補助金の有無と申請時期について調べておきましょう。
庭のリフォームで利用できる補助金や助成金は、予め利用できる枠が決まっています。なぜなら、基本的に補助金の原資は税金だからです。
そのため、年度ごとに枠が設定されます。当然、定められた枠の上限に達すると、期間中であっても申請ができなくなるので補助金を受けることはできません。
また、最初から申請数が決められているものもあります。こちらも設定件数の上限に達すると、新たな申請は受け付けなくなるので注意しなければいけません。
とくに、庭のリフォーム工事においては雨水タンク設置の補助金は人気が高く、すぐに上限に達することで知られています。
希望する補助金を見つけたら予算と件数枠を忘れずに確認してください。既に上限に達していた場合は、新年度まで待ってみるのも1つの方法です。
ここまで、庭をリフォームするときに利用できる補助金について解説してきました。では、実際にどのようなリフォーム工事で利用できるのでしょう?
ここからは、補助金や助成金を利用できる代表的な庭のリフォーム工事内容について詳しく解説していきます。
庭のリフォーム工事において、多くの自治体で用意されている補助金の1つがバリアフリーに関係する工事です。具体的には、庭の補助手すりやスロープなどの設置工事です。
庭をリフォームするときにデザイン性を重視される方もいらっしゃいますが、機能性についても考えておかなければいけません。とくに、要介護認定・要支援認定を受けた家族がいる場合は、庭に段差があると転倒して怪我をしてしまうこともあるので注意が必要です。
家族が安心して過ごすことができる環境も庭に求められる機能なので、段差があったり手すりの必要性を感じたときは、まず自治体に問い合わせて補助金が用意されているのかを確認してみましょう。
庭のリフォーム工事補助金として、生垣助成金を用意している自治体も少なくありません。その背景には災害対策と街の緑化推進という目的があります。
地震が発生したとき、気を付けなければいけないのがブロック塀の倒壊です。ブロック塀が倒壊して下敷きになってしまうと、大怪我をする危険性があります。このような被害を防ぐために、各自治体は生垣を推奨して補助金を用意しているのです。
また、ブロック塀を生垣に変えると、火災が起こったときに延焼を防ぐ効果が期待できます。万が一に備えて準備をしておきたい方は、自治体に問い合わせて補助金が用意されているのかを確認してください。
さらに、生垣を設置すると街の緑化推進につながるとして補助金が用意されているケースもあります。ただし、緑化推進の補助金を受けるためにはいくつかの条件が設定されていることもあるので、条件の確認は忘れないでください。
生垣に使う木の高さや木の間隔などが指定されていることもあるので、まずは条件を理解することから始めましょう。
雨水タンクの設置について、補助金を用意している自治体は多く存在します。雨水タンクを設置すると、雨水を貯めて必要なときに利用できるので、家庭菜園や水やり、内水として使うことで、水道代の節約が可能です。また、災害時には緊急時の備えとなることもあり、注目されています。
家庭用に設置する雨水タンクのサイズは200から500リットル程度です。雨水タンクと聞くと、プラスチック製のタンクをイメージされる人も多いかもしれませんが、近年ではデザイン性に優れたものや、素材にこだわったものもあり、おしゃれな庭にもフィットしやすい商品が増えたのも見逃せないポイントです。
万が一に備えておきたい方や、水道代を節約したい方は補助金が利用できるのかを問い合わせてみましょう。
街の景観づくりやヒートアイランド現象の緩和を目的とした補助金を用意している自治体も多く存在します。その1つが屋上・壁面緑化です。
屋上・壁面緑化と聞くと、工場や大規模な商業施設をイメージされる人も多いかもしれませんが、自治体によっては個人の住宅も対象となることがあります。
代表的なのがグリーンカーテンです。ただし、個人の住宅が補助金を利用するときは条件が設定されているケースが少なくありません。たとえば、敷地面積に対して緑化面積が指定されているケースや、植える植物が指定されているケースがあります。
そのため、補助金が用意されている場合でも、細かな条件は必ず確認しておきましょう。
庭のブロック撤去とフェンスの新設に対して補助金を用意している自治体も増えています。近年、空き家問題が深刻です。同様に、空き家に設置されている古いブロック塀も問題視されています。
古いブロックは、地震などによって倒壊するリスクがあるので、自治体としても放置できません。そのため、補助金を用意することでリフォーム工事を促し改善を目指している地域が増えているのです。
もちろん、対象となっているのは空き家だけではありません。自治体によっては、庭のブロック撤去とフェンス新設に対して補助金を用意しているケースもあります。家のブロックの老朽化や、ひび割れ、傾き、表面の膨らみが気になっている方は、自治体でブロック撤去の補助金が用意されていないか確認してみましょう。
庭のリフォーム時に、補助金・助成金を利用する流れはどうなっているのでしょう?ここからは、庭のリフォームで補助金・助成金を活用するまでの流れをご紹介します。
補助金は、国の補助金と自治体の補助金が存在します。庭をリフォームするときに利用できる補助金は、基本的に自治体の補助金です。そのため、まずは自治体の窓口に問い合わせることから始めましょう。
実施する庭のリフォーム工事が決まっている場合は、対象となる工事に対して補助金が用意されていないのかを確認してください。また、対象となる工事が分からない場合は、現在、用意されている補助金について教えてもらうことから始めましょう。
このとき、重要になるのが補助金を利用できる条件です。基本的に、補助金を受けるには設定された条件を満たしておかなければいけません。そのため、条件の把握が重要です。分からないことがあれば、質問して不明点を残さないようにしましょう。
利用できる補助金については、地域のエクステリア業者に相談するのも1つの方法です。エクステリア業者は、さまざまな庭のリフォーム工事を実施しています。当然、補助金を利用した工事も多く手掛けているので、補助金についての知識もあります。
なかには、設定されている条件を満たしているのか分からないケースもあるでしょう。このような場合、地域のエクステリア業者に相談することで適切なアドバイスを受けられる可能性が高まります。
場合によっては、他の補助金と併用して大掛かりなリフォームを実施することで、大きく費用を抑えられる可能性もあるので、信頼できる業者への相談が大切です。ここで、ポイントとなるのが信頼できる業者の見分け方です。
次章では、業者選びのポイントについて詳しく解説していきます。信頼できる業者選びのポイントが気になる方は、ぜひ参考にしてください。
補助金を利用して、庭のリフォームを実施するときは業者選びも重要です。業者選びを間違えてしまうと、工事に満足できない可能性もあるので、慎重な判断が求められます。では、どのようにして業者を選べばいいのでしょう。ポイントは3つです。
1つ目が、過去の施工実績です。エクステリア業者の多くは、ホームページで過去の施工実績を掲載しています。施工実績を確認すると、施工した庭の仕上がりが確認できるので必ず確認しましょう。業者によっては、施工実績と共に費用を掲載している場合もあるので、費用相場の把握にもつながります。
2つ目のポイントが、相談と見積もりを無料で実施してくれる業者です。庭をリフォームするときの見積もりは、基本的に現地を確認しなければ正確な金額は算出できません。
とくに、補助金を利用するときは設定されている条件を満たしているか確認しなければいけないので、現地のチェックは欠かせません。
工事の完了後に補助金を利用する条件を満たしていなかったという事態になれば、補助金が利用できないケースもあります。後々のトラブルを防ぐためにも、現地のチェックは欠かせません。
だからこそ、相談や見積もりを無料で実施してくれる業者を選ぶ必要があります。業者を選ぶときは、相談と見積もりを無料で実施してくれる業者を選びましょう。
3つ目のポイントが提案力です。顧客目線を大切にしている業者は、顧客の希望と予算をヒアリングしたうえで最適な工事プランを提案してくれます。
プロからの提案は、満足できる庭のリフォームには欠かせません。では、どのようにして業者の提案力を確認すればいいのでしょう?ポイントはヒアリングです。
ヒアリング時に、複数のプランを提案してくれる業者は提案力がある可能性が高くなります。要望と予算を伝えたときに、どのようなプランを提案してくれるのかを確認しましょう。
なお、見積もりは複数社から貰うようにしてください。なぜなら、複数社から見積もりをもらうことで、比較が簡単になるからです。
見積もりを確認するときは費用だけでなく、細目についても確認しておきましょう。工事内容とそれぞれの費用を比較することで、業者の得意分野や強みも見えてきます。
信頼できる業者を選ぶためには、施工実績と提案力を確認したうえで、複数社からの見積もりを貰うことを忘れないでください。もちろん、相談と見積もりは無料で実施しくれる業者を選ぶことも大切です。
補助金のなかには、庭のリフォームで使えるものも存在します。しかし、補助金が用意されていても、知らなければ利用することはできません。つまり、知らないことで損をしてしまう可能性があるということです。
だからこそ、庭をリフォームする前には利用できる補助金の確認が大切になります。補助金は、基本的に業者と契約する前に申請しなければいけません。基本的に、着工後や、工事が終わってからでは申請できないので、必ず事前に確認しておきましょう。
まずは、実施したいリフォーム工事に補助金が用意されていないのかを確認することから始めてください。分からない場合は、自治体に問い合わせましょう。