塀と聞くと、多くの方はコンクリートブロック塀を思い浮かべるかもしれません。実際、コンクリートブロック塀は多く使われているので、私たちにとっても身近な塀といえるでしょう。しかし、コンクリートブロック塀を設置した方の中には、以下の点に不満を感じている方がいらっしゃいます。
実は、上記の不満や悩みを解消できる塀があります。それがグランドアートウォールです。今回はグランドアートウォールについて詳しく解説していきます。本記事を読むと、グランドアートウォールの基礎知識とメリット・デメリット、失敗しないためのポイントと業者選びのポイントが分かるので、塀の種類に悩まれている方や、おしゃれな外構・エクステリアを目指している方は、参考にしてください。
目次
グランドアートウォールは、自由に加工できるうえに短い期間で設置できる塀のことで、素材は特殊発泡素材が使用されています。特殊発泡素材を分かりやすく言い換えると、特殊な発泡スチロールとなります。
発泡スチロールで作られた塀と聞くと、不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。なぜなら、多くの方が思い浮かべる発泡スチロールは耐久性が高くないからです。しかし、グランドアートウォールの場合、第三者機関によって強度検証が実施されているので心配ありません。
第三者機関の強度検証によって、最大瞬間風60m/s、基準風速は34m/sという数値が出ています。これは、走行中のトラックを横転させるほどの風まで耐えられることを意味します。
また、耐震強度においては最大深度7度以上という検証結果がでているのです。ちなみに、この数値はマグニチュード9.0以上を意味します。
素材が発泡スチロールなので加工しやすくデザイン自由度が高いのも特徴です。耐久性とデザイン自由度の高さを兼ね備えている塀。それがグランドアートウォールです。
グランドアートウォールの特徴は、耐久性の高さと自由度の高さにあります。耐久性が高いので、高さのある塀を設置することが可能です。ブロック塀は地震などが発生した時の安全性を考慮して、高さに対して施工制限があります。
しかし、グランドアートウォールは、特殊発泡素材が使用されているため、軽いうえに耐久性に優れているので高さのある塀の設置が可能です。高さのある塀を設置すれば、プライベートな空間を守れるうえに、防犯対策としても高い効果を発揮します。そのため、プライバシーの保護や防犯対策に適した塀の設置が可能です。
また、デザイン自由度が高いので、こだわりのデザインを実現することができます。しかも、仕上げ方法にもさまざまな選択肢があるので、外構・エクステリアに統一感を持たせることが可能です。
グランドアートウォールの耐用年数は約15年から30年程度です。これは、コンクリートブロック塀と同じ程度の耐用年数になります。ただし、耐用年数が長いからといって、劣化しないわけではありません。
そのため、定期的に点検を受ける必要があります。定期的な点検が必要だと聞くと、不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、おしゃれな外構・エクステリアを維持していくためには、定期的な点検が欠かせません。長年、使い続けていくためにも、定期点検の実施が必要なことは覚えておきましょう。
ここまで、グランドアートウォールの基礎知識について詳しく解説してきました。ここからは、グランドアートウォールのメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。
すべての外構・エクステリア工事に通じる事ですが、後悔しないためにはメリットとデメリットを理解したうえでの選択が重要です。後悔しないためにも、メリットとデメリットについて理解しておきましょう。
グランドアートウォールの代表的なメリットには、次のものがあります。
ブロックで塀をつくる場合は、自然災害による倒壊リスクを考慮して高さ制限が設けられています。一方、グランドアートウォールはコンクリートの1/10程度の重量なので、高さ制限がコンクリートよりも高く設定されているのです。そのため、高さがある塀の設置ができます。高い壁を設置すると、プライバシーを保護できるうえに防犯対策としての効果も期待できるので、高さのある塀を創れるのは大きなメリットといえるでしょう。
デザイン自由度の高さもグランドアートウォールのメリットです。グランドアートウォールは、特殊発砲素材が使われているので加工しやすく多様なデザインに対応できます。その自由度の高さは、他の素材と比べてもトップクラスです。
1cm単位での設計ができるので、直線はもちろん、曲線や円形などを取り入れることもできます。また、表札やポスト、照明やガラス窓などの金物製品を取り付けることもできるので、外構・エクステリアに理想のデザインを取り入れることが可能です。
安全性の高さもグランドアートウォールのメリットです。塀を設置するリスクの1つに倒壊リスクがあります。地震などの災害によって、塀が倒壊すると誰かを怪我させてしまうリスクがあるのはデメリットです。特に、コンクリートブロック塀は重さがあるので、リスクは大きくなります。このようなリスクを軽減できるのがグランドアートウォールです。
グランドアートウォールの重量は、コンクリートブロックの1/10といわれています。また、第三者機関によって強度検証が実施され、耐風圧強度検証では、最大瞬間風60m/s、基準風速は34m/sという数値をだしているのです。さらに、耐震強度検証では最大震度7以上という数値が出ています。
施工期間が短いこともグランドアートウォールのメリットです。ブロック塀施工はすべての工程が現地で実施されるので1週間以上の施工期間がかかります。
一方、グランドアートウォール施工は全行程が工場で実施され、現場では搬入施工が実施されるので施工期間が短くなるのです。さらに、既存ブロックの上から施工することができるので、既存のブロック塀があっても撤去する必要がありません。これも、期間を短くできる1つの要因です。
グランドアートウォールのデメリットは、施工ができる業者が少ないことです。グランドアートウォールは、ブロック塀などと比較すると圧倒的に歴史が浅いので、施工業者がそれほど多く存在しません。
そのため、施工業者を探すのが大変なことがデメリットになります。また、施工業者を見つけることができても、どれほどの経験を積んでいるのか分かりません。これも1つのデメリットになります。
そのため、施工できる業者を見つけたときは、ホームページで施工実績を確認しましょう。グランドアートウォールの施工経験が多い業者であれば、ホームページに施工実績を掲載しているはずです。
グランドアートウォールで失敗しないためにも知っておきたいポイントがあります。それが、衝撃や荷重に弱いことです。特に、自転車やバイク、車などの金属部分が当たると削れやへこみができることは覚えておかなければいけません。
また、長期間の圧力がかかることも、へこみの原因になります。そのため、1m以上の積雪が起きる地域での設置は避けるようにしてください。
ただし、対策方法はあります。それが、4段程度のブロック塀の上にグランドアートウォールを設置する方法です。4段程度のブロックの上に設置することで衝撃や荷重に対する耐久力を高めることができるので、気になる方は業者に相談しましょう。
グランドアートウォールのメリットの1つが施工期間の短さです。では、施工期間はどれくらいかかるのでしょう?ここからは、グランドアートウォールの施工手順と施工期間について詳しく解説していきます。
グランドアートウォールの設置手順は以下の3つに分けることができます。
それでは、それぞれの工程を詳しく見ていきましょう。
まずは、建て込み作業です。既存のブロックに穴をあけてL型の柱を設置したら、特殊発泡素材を立てていき、セメント系の材料をつなぎ目に重鎮して乾くまで待ちます。なお、材料が隙間からこぼれないようにテープでの固定が必要です。
建て込み後に、セメント系の材料で下塗りを行います。下塗り時には壁にクラックと呼ばれるひび割れが起こらないように、ガラス繊維が織り込まれているネットを伏せ込まなければいけません。なお、ネットの伏せ込みはセメント系の材料が乾く前に終わらせる必要があるので、丁寧さとスピードが重要です。
その後、水を浸透させないためにローラーで防水材を塗ります。以上の作業が終わると下地は完成です。
下地が完成したら、仕上げ作業です。仕上げ方法には吹き付けや塗り壁、タイル貼りなどさまざまな種類があるので、好みや、外構・エクステリアの雰囲気に合わせて選択しましょう。
グランドアートウォールの施工期間は高さ2m、横幅が10mの場合で約3日程度かかります。ただし、高さや横幅によって施工期間が変わることは覚えておきましょう。
ちなみに、ブロック塀の場合は高さ2m、横幅10mの場合で約1週間程度の施工期間がかかります。単純に比較すると、半分以下の施工期間で設置可能です。
グランドアートウォールの設置費用相場は高さや横幅によって変わります。そのため、費用相場を知るためには平米あたりの単価を知ることが重要です。平米あたりの単価を理解することで、サイズによってどれくらいの費用になるのかを計算していきましょう。それでは、グランドアートウォールの平米あたりの単価を見ていきます。
グランドアートウォールの1平米あたりの施工費用は約3.5万円です。グランドアートウォールのメリットや他の施工方法を基準に考えると安いといえるでしょう。
費用が安い理由は、グランドアートウォールの特徴にあります。グランドアートウォールは、型枠を設置する必要がありません。また、搬入施工で設置するので施工期間が短いことも理由です。そのため、グランドアートウォールはコストパフォーマンスが高いことでも知られています。
グランドアートウォールのデメリットは施工できる業者が少ないことです。そのため、業者探しで躓く方も少なくありません。しかし、施工できる業者ならどこでもいいというわけではないので注意してください。ここからは、業者選びのポイントについて詳しく解説していきます。
グランドアートウォール施工業者を探すときに気を付けておきたいポイントが、トータルデザインを大切にしている業者を選ぶことです。グランドアートウォールは、デザイン自由度が高いので理想の外構・エクステリアを目指すことができます。だからこそ、トータルデザインが重要になるのです。
おしゃれな外構・エクステリアは1つの要素で作られるわけではありません。全体を含めた印象によって決まります。トータルデザインを大切にしている業者に依頼すれば、外構・エクステリアの雰囲気に合わせたグランドアートウォールの設置が可能です。業者を選ぶときは、トータルデザインを大切にしている業者への依頼を目指しましょう。
軽量で高さがあり、デザインを追求できる塀。それがグランドアートウォールです。グランドアートウォールは、特殊発泡素材が使用されていて重量はコンクリートブロックの1/10程度なのに、高い耐久性を誇ります。
また、加工しやすく1cm単位での設計が可能です。そのため、さまざまな形状に加工できます。さらに、表札やポスト、ガラス窓といった金物製品を取り付けることができることも、自由なデザインを実現できる理由です。
しかし、施工できる業者が少ないので、業者選探しで苦労される方も少なくありません。また、業者が見つかっても施工経験が少ない場合もあるので、依頼する業者は慎重に選ぶようにしましょう。なお、業者を選ぶときは施工実績の確認が重要です。
株式会社ZOUSは、グランドアートウォール施工も数多く実施しています。もちろん施工実績をご確認いただくことも可能です。グランドアートウォール施工をご検討中の方は、下記のページから施工実績をご覧いただけますので、気になる方はチェックしてください。
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